2010-11-18

プレシャス

 2009年
アメリカ
監督:リー・ダニエルズ
出演:ガボレイ・シディベ/モニーク/ポーラ・パットン/マライア・キャリー/シェリー・シェパード/レニー・クラヴィッツ/ニーラ・ゴードン/ステファニー・アンドゥハル/アミナ・ロビンソン/チャイナ・レイン/ソーシャ・ロクモア/アンジェリック・ザンブラーナ

13Oct.'10 早稲田松竹
★★★★★

あまりの境遇のひどさに、絶句。
でもこれが現実なんだよね。
ハーレムじゃ、
そんなに珍しいことでもないんだよね。

プレシャスの楽しみといえば、
現実から逃避して、妄想に浸ることぐらい。
ちょっと数学の先生が気を使ってくれたといって、
ココロがほかほかするという。
それぐらい優しくされたことがなかったってこと。
家に帰ると、煮込みの鍋の前にいるのだが、
これがなんとも不気味。とても美味しそうには見えない。
ふつう煮込みの鍋がぐつぐつしてる図というのは、
幸せの象徴ってのが万国共通のはず。
なのにプレシャスんちでは、なんだか暗い。
そのプレシャスの後ろにいる母親が、
苦虫をつぶしたような顔をして、悪態をついている。
その姿が視界に入るだけで、
ワタシのカラダは強ばってしまう。

代替学校に通うようになって、
プレシャスはみるみる変わっていく。
自分がどうしたいのかをひとつひとつみつけていく。
最後に母親と対峙するも、
プレシャスなりに乗り越えていくように見えた。
決していい状況じゃないけど、
それでも生きていく方向に光が見えたのはよかったと思う。

しかし、問題は母親だろう。
彼女も愛情に枯渇していて、支えるものがなかった。
プレシャスにしてきたことは決して許されることではない。
けど、、、けど、、、

モニークの迫力には参った。
彼女の姿が出てくると、
スクリーンから目を逸らしたくなったよ。
彼女自身が虐待を受けて育ったらしく、
この役はかなりきつかっただろう。。。

マライア・キャリーとレニー・クラヴィッツは、
素朴な役どころでよかった。

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