1972年
ソビエト連邦
監督:アンドレイ・タルコフスキー 原作:スタニスワフ・レム
出演:ナターリヤ・ボンダルチュク/ドナタス・バニオニス/アナトリー・ソロニーツィン/ウラジスラフ・ドヴォルジェツキー/ユーリー・ヤルヴェト
21Aug.'10 新文芸座
★★★★★
まいったなぁ。こう来たか。
ラストにはとにかく戦慄を覚えた。
海が美しすぎるから、余計に怖い。
虚構に放り込まれたまま、放心状態。
クリスは現実的で冷徹な男だった。
成果のでないソラリスの研究を今後どうするかで、
クリスはソラリスへ出向く。
しかし、宇宙ステーションは事情が変わっていた。
ソラリスの海は人間が潜在的に抱えているものを、
物質化してしまうのだ。
クリスの妻ハリーは10年前に自殺していて、
クリスは心の奥底に追いやりながらも忘れられずにいた。
目を覚ますと、死んだはずのハリーがそこにいた。
自分の感情の物質化だと知り、殺すが、
殺しても殺してもハリーは姿を現す。
クリスが忘れられない限り、ハリーは物質化される。
結局、偽りだとわかっていながらも、
クリスは虚像のハリーを愛するようになる。。。
70年代のソ連。
外へ外へと、ついに宇宙へと意識が高まっていた時代。
この映画はSFで、宇宙といった究極の外を背景にしながら、
実は人間の自己、つまり究極の内側を追求している。
その対比が、興味深かった。
途中、首都高が映し出され、
「なんか見たことあるなぁ」って、
ぼんやりしてたら、東京だった。
特に「東京」に意味はなかったけど、
首都高って、未来都市のイメージなんだな。
狭いところに道が何層にもなってるところが、
描きやすかったのかな。
フィルムが劣化していてノイズがひどかったけど、
映像はなんとも美しい。他に言葉がないほど、美しい。
美しい映像に、
美しいハリー、
そして、美しい海。
美しいものばかりで、だから何ともいいようもなく、
そわそわする。訳もわからず、しみじみ怖い。
つまるところ、現実も虚構も自己の中にあって、
うかうかしてると、虚構に呑み込まれる???
うーーー、怖いよう。
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