ラベル 2008年 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 2008年 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2011-01-10

ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト

2008年
アメリカ
監督:マーティン・スコセッシ 
製作総指揮:ミック・ジャガー/キース・リチャーズ/チャーリー・ワッツ/ロン・ウッド
出演:ザ・ローリング・ストーンズ/クリスティーナ・アギレラ/バディ・ガイ/ジャック・ホワイト


19Dec.'10 早稲田松竹
★★★★★

ずっと観たかったのに見逃してて、
この年の瀬にやっと観た。
とにもかくにも観ることができて、よかった。

よく動いて、よく走って、で、それで、よく歌えるよなぁ。
メンバーみんな、60歳、超えてるよね。
だってミックとキースがニュースで、
赤いちゃんちゃんこ着てたの、もう随分前だもん。
ひ〜、すごいよ。
特にミックの腰つきはもう、昔と何も変わってない!
細いよなぁ。くねくねよく回るよなぁ。
これ自体が、もう奇跡だよ。すごい、すごい。

ワタシが高校生の頃、ストーンズが来日するなんて、
夢のまた夢だった。
ドラッグで、強制送還されてたりしてて、
来日が実現できるかどうかで、
ラジオの特番があったぐらいだもん。

ところどころでミックの昔のインタビューが、
嵌め込まれてるんだけど、そのミックが若くてかわいい。
で、それが、なんか素直というか、自然というか、
別に気負いもなければ、つっぱってる風でもない。
その頃のジョン・レノンとかボブ・ディランとかの方が、
よっぽど、世の中につっかかってたように思う。

ストーンズはとかく陰のイメージで、
反体制って括られることが多い気がしてたけど、
でもそれって、そういう風にされていただけのように、
この映画を観てて、思った。
世間がそう思うなら、それでいいやって感じで、
ずっと、やってきてたんじゃないかな。
クリントンがでてきて、ちょっと、えって思ったけど、
そういうことにとらわれなければ、
それもありなのかもって、思った。
だって、60代のファンが多いのは事実だろうし、
その60代が体制側にいたって、それをどうこうは言えないし。

ま、そうだな。
もう理屈じゃなくて、ミックもキースもロンもワッツも、
ロックを、音楽を、バンドを楽しんでる。
そういうふうに見えただけでも、
この映画を観て、ホント、よかった。

で、フィナーレで気づいちゃった、キースのポッコリお腹。
それすら、今となっては、愛おしく思えるもの。
20代のワタシだったら、それは許せなかっただろうな。
でも今なら、いい。
逆にキースも人間だったのねって、嬉しく思える。

いろんな意味で、年月を、時間を経るというのは、
偉大だよなぁって、思った。

(2010.12.30)

2010-08-19

ハート・ロッカー

2008年
アメリカ
監督:キャスリン・ビグロー
出演:ジェレミー・レナー/アンソニー・マッキー/ブライアン・ゲラティ・レイフ・ファインズ/ガイ・ピアース/デイヴィッド・モース/エヴァンジェリン・リリー/クリスチャン・カマルゴ/サム・スプルエル/サム・レッドフォード/バリー・ライス/エリン・ガン/ジャスティン・キャンベル/マルコム・バレット

 14Aug.'10
★★★☆☆

うーん、うーん、うーん、、、
なんだろう、このイヤな感じ。

まずは、えらく骨太で男っぽい映像で、
なんだかがんばっちゃったなぁ、、、って、
で、
自信満々の男が登場したかとおもいきや、
男同士でじゃれあってたり、
爆弾を仕込まれたのがベッカムだと勘違いして、
いやに落ち込んじゃって、、、
でも、ベッカムじゃなかったんだけど、、、
ならいいって話では決してないんだけど、、、

男っぽさを強調してる割に、
なんかフェミニズム的なものを感じて気持ちが悪かった、
ってのが、最初の印象。

とにかく、ワタシが腑に落ちなかったのは、
子どもを人間爆弾にするなんてこと。ホントにやってるの?

戦争は怖い、嫌だ
=テロリストは怖い、残酷
=アラブ人(イラク人)は訳が分からない、気味が悪い

ってのが、
基盤になって物語が展開されているように、
思えてならなかった。
この映画で描かれているイラク人って、
爆弾処理中に通りかかった人が、
携帯電話をかけていたり、
爆弾処理現場に突っ込んじゃったタクシーが、
立ち往生してしまったり、、、
処理班側からすれば、なんとも迷惑な存在になってた。
携帯電話の件ではひとりアメリカ兵が亡くなって、
被害者だと言わんばかりになってたし、、、
でも、いきなり銃を突きつけられれば、
動けなくなるでしょ。
イラク人は自分らの生活をしていただけだよ。
爆弾処理してやってるってえらそうなこというなら、
市民の安全を確認してやれよ。
せめてアラブ語を覚えてからやれよ。

アメリカ軍のプロパガンダというか、
なぜイラクにいるのかっていう言い訳?
のようにしか、見えなかったんだけど。。。
とにかくアメリカ兵主体の映画で、
彼らの仕事ぶりや苦悩を描いているわけだけど、、、
それを描けば描くほど、言い訳になるように思う。

で、実は暗にイラク派兵は失敗だったといってる?
中盤以降、あんなに自信満々だった主人公が、
ことごとく上手くいかなくなっているのは、
アメリカ軍は完璧じゃないことを暗に示してる?

深読みして、そうとれなくもないけど、
だとしたら、なんて面倒くさい映画なんだ。 

「War is Drug」か。
戦うことでしか生きられない人種が、
いるってことは知ってる。
使命感からでも、中毒でも、
戦場に行きたきゃ行けばって思うけど、
自分たちだけで完結してくれと言いたい。
くれぐれも市民を巻き込まないで欲しい。

フローズン・リバー

2008年
アメリカ
監督・脚本:コートニー・ハント
出演:メリッサ・レオ/ミスティ・アップハム/チャーリー・マクダーモット/マーク・プーン・ジュニア/マイケル・オキーフ/ディラン・カルソナ/ジェイムズ・ライリー/マイケル・スカイ/ナンシー・ウー/ジェイ・クレイツ

14Aug.'10
★★★★★

ニューヨーク州最北部、
カナダとの国境のモホーク族保留地で、
実際に起きていた事件の映画化。

起こっていることは、とにかくスリリングで、
どうなっていくんだろうと終始ヒヤヒヤする。
もう、とにかく寒そうで、、、
家を買うために溜めていた金をもって夫がいなくなり、
もうすぐクリスマスだというのに、
ポップコーンとジュースという食事だったり、、、
川が、車が通れるぐらい凍ってて、
でもその国境を越えるってことも、
危険ぎりぎりの覚悟なわけだし、、、
もう、観ているこっちが、とにかく冷えた。

アメリカと先住民族との問題をよく知らなくても、
映画自体はわかりやすく描かれている。
母親として覚悟を決めていくのだが、
変な感傷に浸ったりしない。
ライラにも最初は不信感でいっぱいだったのが、
次第に友情に変わっていくのが、とても自然で、
お涙頂戴的いやらしさはなかった。
最後の展開もすごく納得できた。

観終わった時に、
イヤだと思うところはひとつもなかったんだけど、
ただあまりに淡々としていて山場がないせいか、
すーっと観ちゃったなって、感想だった。

でもドキュメンタリーではないにしろ、
実際の話なわけだし、
山場なんて作っちゃいけないんだと思った。
そういう意味でも、作り手側の主観はほとんどない。

プアホワイトという層が確実にある現実や、
先住民族との歴史や関わり方や、
パキスタン人だというだけで、
テロリストだと思い込む市民の意識、
そういう社会問題、
それもアメリカの一般市民の生活に密着した問題が、
垣間見える映画だったように思う。

2010-06-25

リミッツ・オブ・コントロール

2008年
アメリカ
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:イザアック・ド・バンコレ/ティルダ・スウィントン/工藤夕貴/ジョン・ハート/ガエル・ガルシア・ベルナル/ビル・マーレイ/アレックス・デスカス/ジャン・フランソワ・ステヴナン/ルイス・トサル/パス・デ・ラ・ウエルタ/ヒアム・アッバス

20Apr.'10 早稲田松竹
★★★★★


ジャームッシュ・フリークとしては、大満足。
ジャームッシュ色、一色で染め上げられていた。
それで申し分ない。それでいい。
こういう監督のわがままな映画ってのを、
フリークは求めてるのよ。
今度は何をやってくれるんだろうって、わくわくしたいのよ。
ジャームッシュは心地いいところで、心地よく裏切りながらも、
それに答えてくれるから好き。
でもそれはジャームッシュ・フリークにしか通用しない。
この映画にサスペンスやアクションを期待してたら、
そりゃ退屈でしかないと、客観的になればそう思う。

それにしても、この映画、かっこいいと思う。
やっぱりワタシは寡黙な男がでてくる、
寡黙な映画が好きなんだなぁ。
(2010.4.21)

2010-06-24

レスラー

2008年 
アメリカ
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ミッキー・ローク/マリサ・トメイ/エヴァン・レイチェル・ウッド/マーク・マーゴリス/トッド・バリー/ワス・スティーヴンス/ジュダ・フリードランダー

20Nov.'09 早稲田松竹
★★★☆☆

久しぶりのミッキー・ローク見たさに駆け込んだので、
すっかり『レスラー』の映画だということを忘れてた(笑)
始まって1分で後悔。
格闘技、中でもプロレスは超苦手なのよ。
有刺鉄線がなんでリングにあるわけ?
ホッチキスとかありえないし。。。(汗)

それはさておき、ミッキー・ローク。
昔の切れ味鋭い刃物のようなミッキー・ロークも、
嫌いじゃなかった。
『ランブル・フィッシュ』も『ナイン・ハーフ』も好きだった。
さすがに猫ぱんちはいただけなかったけどね。
で、この変貌ぶりに、ま、びっくりはしたけど、
でも再起をかける熱意だけは感じるので、これもいいと思う。
一皮むけたというか、ふっきれたというか、
抜け出したというか、、、そんな感じがした。

ストーリーは確かにありがちだけど、
ダメダメな男が唯一輝けるのがリングの上で、
そこで命をかけて全うする姿は涙を誘う。
冷静になれば、肯定する気にはなれないけど、
でも、泣けてくる。
やっぱりダメじゃん、って踏まえた上での、
ザ・男の世界ってことなら、悪くないと思う。

映画の雰囲気もまぁ好みだし、
マリサ・トメイはかわいかったし、
スプリングスティーンの歌はめちゃくちゃよかった。
プロレス嫌いを差し引いたって、
文句のつけようなんてない映画になってたはず。
だけど、どうしようもなくイヤだったのは、
「ランディって、
ダメダメだけど人間臭くていいやつなんだよ〜」 ってのが、
映画の全面的に押し出されていて、
すごく訴えられてる感じがしてしまったこと。
それが何ともいえずむず痒くて、 とにかく気持ちが悪かった。

ダメダメなのはダメダメなんだから、
ダメダメのままをさらけ出して、
それで観客が「でもいいやつだよね」って思うのはありだけど、
映画がそれを正当化しちゃうのはどうかと思う。
そこにどうしても違和感を感じてしまった。
 (2009.11.24)

2010-06-23

スラムドッグ$ミリオネア

2008年 
イギリス
監督:ダニー・ボイル
出演:デーヴ・パテル/アニル・カブール/イルファン・カーン/マドゥル・ミッタル/フリーダ・ピント

30Oct.'09 早稲田松竹
★★★★☆

音楽と映像はかっこいいにつきる。
特にインドの風景を俯瞰でどんどんひいていく映像が好き。
スピード感があるし飽きることなく2時間はあっという間だった。

クイズの問題ひとつひとつから、
インド社会の実情を見せていく手法はおもしろい。
過酷なスラムの状況をかなりつっこんで描写していると思う。

インドを伝えるために
都合よく正解していくのはありだと思う。
だからこそ、最後ははずしてもよかったんじゃないかなぁ。
だって、わかんなかったんだもん。
ちょっとうまくいきすぎでしょ。
かけがえのないものは手に入れたはず。欲張りすぎ。

最後のインド映画のような踊りと歌での終わり方は、
唐突だけど、、、粋だと思う。
(2009.11.8)

僕らのミライへ逆回転

2008年
アメリカ
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:ジャック・ブラック/モス・デフ/ダニー・グローヴァー/ミア・ファロー/メロニー・ディアス

04Jun.'09 DVD
★★★★☆

廃業寸前のレンタルビデオ店で店主の留守中に、
磁気を浴びてビデオが全部消えてしまって、
さあ困った、どうしようとなって、
で、映画をリメイクしようかって、、、
まず、その発想がおかしい。
バカバカしいほど都合よくコトが運ぶことが笑える。

映画リメイクもそこらにある廃材を使ってて、
安っぽい手作り感でいっぱいなんだけど、
これぞゴンドリーマジック!
とにかくおもしろくて、見せ方が上手い。
ひとつひとつ、この映画はどうなるんだろうって、
映画ファンにはたまらなくわくわくする。

古き良き時代への感傷はわからなくもないけど、
ありがちな展開になってた。
エンタテイメントとしてはこれでいいのかな。
うーん。
ま、ワタシだってこのビデオ屋さんは残ってほしいんだけどね。
 (2009.6.7)

ぼくの大切なともだち

2008年 
フランス
監督:パトリス・ルコント
出演:ダニエル・オートゥイユ/ダニー・プーン/ジュリー・ガイエ/ジュリー・デュラン

11Nov.'08 飯田橋ギンレイホールにて
★★★★☆

久々のルコントならではのユーモアがいっぱい。
とにかく肩の力を抜いてふにゃふにゃになって観たい映画。

ダニエル・オトゥイユの真面目な顔が、
なんとも切なくて、おかしくて。
あんまり傲慢な美術商に見えないのよねー。
でも、それがちょっとツボだったりもするんだけど。

あまり理屈で考えたりしないことだから、
唐突な問いかけがどうにも間抜けにみえてしまう。
でもちょっと胸に手を当ててみよう。
思い当たる節が自分にも少なからずあるんだよなぁ、
これが。

フランス版の『クイズミリオネア』も全くおんなじなのね。
 (2008.11.29)

2010-06-15

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

2008年 
アメリカ
監督:デイヴィッド・フィンチャー
出演:ブラッド・ピット/ケイト・ブランシェット/タラジ・P・ヘンソン/ジュリア・オーモンド

04Apr.'09 ワーナーマイカルシネマズ新百合ケ丘にて
★★★☆☆

数奇な人生を送る、なんて孤独で切ないのだろう。
若くなって、颯爽と清々しくなる反面、
老い先を考えなくてはならない現実をつきつけられる。
外見と中身のアンバランスさがいつまでもつきまとう。
それは誰にも理解されない。
またベンジャミンを愛してしまったデイジーにとっても、
えも言われぬほど残酷なことだ。
デイジーはベンジャミンが若く精悍になっていくにつれて、
自分が老いて衰えていくのをまざまざとみせつけられる。
齢をとるという当たり前のことが、
受け入れられなくなってしまう。
気がついたらお互いおじいさん、おばあさんになってたね、
ってのは、つくづく幸せなことだと思う。

ストーリーはすごくおもしろい。
あり得ない設定にすることで、
人間の本質や大切なものが見えてくる。
でもこれは短編小説だからこそ、効果的なのだと思う。
俯瞰でこの数奇な人生をとらえるから、
自分たちの人生に置き換えられる。
それを大河ドラマにしてしまって、
2時間半以上もかけて長々と描くのはどうなんだろう。
数奇な人生をことごとく詳細に見せられても、、、
どうもちぐはぐな感じがしてしまうのだが。
結局ブラピが若返っただとか、
CGや特殊メイクの最新技術を駆使したとか、
そんな話題ばかりが先行してしまったことが残念。
もっとこぢんまりした映画だったら、
すごく好きになっていたかもしれない。

ケイト・ブランシェットの凛とした感じはよかった。
(2009.6.4)

最高の人生の見つけ方

2008年 
アメリカ
監督:ロブ・ライナー
出演:ジャック・ニコルソン/モーガン・フリーマン/ショーン・ヘイズ/ロブ・モロー

28Nov.'08 飯田橋ギンレイホールにて
★★★☆☆

ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン。
この二人が余命をやりたいことをやり尽くして、
生き抜くとなれば、当然期待をしてしまう。

たしかにいっぱい笑ったし、
ほろりとくるところもあった。
二人とも齢を重ねることがどういうことかが、
ちゃんとわかってるからこその行動だから、
これぐらいさせてあげてもいいじゃないとも思う。

でもなんだか納得がいかないのは何だろう。
だれだって生き抜いて悔いなく死を迎えたいだろうけど、
なかなかそうはいかないのが現実だと思う。
なんと言うか、しらじらしいものを感じてしまった。
う〜ん。
ま、おじいちゃん二人のファンタジーってことなら、
ありっちゃ、ありだと思えないわけじゃないけど。

最後はちょっと吹き出しちゃった。
くれぐれも真似はしないでね。
って、そうそう真似はできないとは思うけど。
(2008.11.29)

2010-06-14

君のためなら千回でも

2008年 
アメリカ
監督:マーク・フォースター
出演:ハリド・アブダラ/ホマユーン・エルシャディ/ゼキリア・エブラヒミ/アフマド・ハーン・マフムードザダ/ショーン・トーブ

 10Jul.'08 ギンレイホールにて
★★★☆☆

凧をあげているアフガンの景色はうつくしかった。
差別など問題はあったにしろ、
それでも凧揚げができるぐらい平和だった。
なのに、ソ連が侵攻してきてその様相はすっかり変わり、
そして今はタリバンが蔓延っていて、
緊張を強いられる国になってしまった。

友情、人種、身分の違い、戦争、、、
いろんなものが交錯した中の、やりきれない罪。
ほんのちょっとの勇気がなかったことが、
運命にも翻弄されて償うきっかけすら失ってしまう。
アミールはアメリカに亡命しても、
その十字架は背負っていたのだと思う。
だからアフガンに再び行く決心をしたのだろう。

アミールの十字架も父親の十字架も、
下ろすことはずっとできないだろうけど、
でも最後にハッサンの子の父親にはちゃんとなってた。
アミールは一皮むけたようにみえた。
それはよかったのだと思う。

ハッサンのはにかんだ笑顔がたまらない。
健気なところが余計にせつなかった。

この映画、かなり泣いた。
涙を誘うところは満載だった。
でも穿った見方をすると、
なんか作り物っぽい感じがしてしまった。
映画がきれいすぎるのかなぁ。
ソ連やタリバンが悪者になっているけど、
その責任の一端はアメリカにだってあるんだってことが、
そっちのけにされてるように感じた。
(2008.7.24)

2010-06-04

トウキョウソナタ

2008年
日本
監督:黒沢清
出演:香川照之/小泉今日子/小柳友/井之脇海/井川遥/津田寛治/役所広司

18Apr.'09 早稲田松竹にて
★★★☆☆

キョンキョンがお母さんになってる。
しかもこんな大きな息子の。
お母さん役としてはとてもいいと思う。
すごく自然で自然に息子を心配している。
香川さんの父親も、悪くないと思う。
リストラされてそれを隠しながら、
家族との接し方が横柄になる心理をうまく表現している。
家族が不協和音で少しずつ何かが狂い出していくところまでは、
すごくよかった。
映像も重くて暗い感じだけど、
家族がこういう状況ならありだし、
全体的な雰囲気はきらいじゃない。

なんだけど、
こうも突拍子のないことが続くとだんだんしらけてくる。
長男の米軍の志願兵って、やっぱり唐突だし。
どうして米軍なのかは説明はしてるけど、
だから余計に、
なんで自衛隊じゃダメなのってツッコミたくなる。
次男がピアノを習いたいのはいいけど、
別に天才にしなくてもいいのに。
で、強盗って。
しかもその強盗と海まで行っちゃうって、、、

幸せだと思っていた家族の日常のそれぞれに、
非日常が起こってしまい、
その非日常を超える非日常が起これば、
また家族を取り戻せるという構図、、、
その思惑はわからなくもないけど、
あまりにそれが露骨にみえちゃって、
鼻についちゃった。

現代にありがちな家族像はよく描けていただけに、
もうちょっとリアリティがあればいいのにと思った。
 (2009.5.24)

アキレスと亀

2008年 
日本
監督・脚本:北野武
出演:ビートたけし/樋口可南子/柳憂怜/麻生久美子/中尾彬/伊武雅刀/大杉蓮

18Apr.'09 早稲田松竹にて
★★☆☆☆

どうも北野作品は反りが合わないらしい。
といえるほど、いくつも観てるわけじゃないけど。
なんだろう。なんかあざとい感じがしてしまう。

まずこの映画で、
なんでこんなに人を殺さなきゃならないのか、
理解に苦しむ。やたら自殺が多いし。
「あいつら芸術がわかんねえんだよ」
たぶん、この台詞にイライラするんだと思う。
こんなことを言っているどうしようもないやつを、
献身的に支える妻ってのを描きたいんだろうけど、、、
その描き方にどうも惹かれない。

売れない貧乏芸術家とその妻の話なんて、
どこにでもありそうなもんでしょ。
ギャグ仕立てでいくなら、もっと笑わせてくれなきゃ。
奥さんにこれだけのことをやらせるだけの魅力が、
真知寿に感じられない。
学生まではまだ何かありそうって思わせる匂いだけはあるけど、
オヤジになってからはその匂いすら消えちゃったし。
そもそもこの話に説得力がないんだと思う。
(2009.5.24)

西の魔女が死んだ

2008年 
日本
監督・脚本:長崎俊一
出演:サチ・パーカー/高橋真悠/りょう/大森南朋/高橋克実

17Oct.'08 飯田橋ギンレイホールにて
★★☆☆☆

ちょっと期待しすぎたかな。
自然は美しいし、その山の暮らしは素敵だし、
穏やかなおばあちゃんの言葉はどれも心を打つ。
魔女修行と称してマイに暮らしの仕事をさせる。
マイとの向きあい方もさすがだ。
魔女だけど、占いには興味がないと言う。
「日々の変化を楽しみたいから、どう変わるかに興味がない」
というのには、はっとさせられた。

なんだけど、映画には惹かれなかった。
野いちごのジャムづくりやらラベンダーのシーツ干しやら、
どこを切りとっても絵本から抜け出したような映像やら、
「素敵な山の暮らし」がこれでもかと押し寄せてきて、
ちょっと息が詰まった。
きっとこういうところを見せたかったんだと思うけど。
世界が完璧に作り上げられていて、
文句が言えない窮屈さを感じてしまった。

唯一、リアリティを感じたのはキム兄の存在。
彼がでてくると、単なる夢物語じゃないんだと認識できて、
そこはよかったと思う。
(2008.10.18)