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2010-06-25

男性・女性

1966年
フランス/スウェーデン
監督:ジャン・リュック・ゴダール
出演:ジャン・ピエール・レオ/シャンタル・ゴヤ/マルレーヌ・ジョベール/ブリジット・バルドー/アントワーヌ・ブルセイユ

16Apr.'10 早稲田松竹
★★★★★

相変わらずゴダール、って感じ。
映像とピストルの音、
謎めいた標語のような意味ありげな言葉は、
やっぱりゴダール。

ジャン=ピエール・レオも、
無表情で飄々としてて、でも憎めなくて、
相変わらずな感じ。

シャンタル・ゴヤがかわいらしくて、
スッピンで普通の素朴な女の子のイメージのせいか、
いつものゴダール作品よりすんなり入り込めた。

フランスの若者はなんかお洒落だよなぁ。
フレンチポップも心地いい。
ところどころに政治的メッセージがちりばめられていて、
ぴりっと締めている。スパイスになってる。
若者を描いているけど、
ただかわいいだけ、楽しいだけの映画じゃない。
それも、やっぱりゴダール。

60年代の映画なんだよね〜
全然古くないよなぁ。
(2010.4.21)

2010-06-23

アルファヴィル

1965年 
フランス/イタリア
監督:ジャン・リュック・ゴダール
出演:エディ・コンスタンティーヌ/アンナ・カリーナ/エイキム・タミロフ/ハワード・ヴェルノン/クリスタ・ラング

29Aug.'09 DVD
★★★★☆

ゴダールの映画の中では、かなりわかりやすい方だと思う。
表向きはSF映画で、ハードボイルドアクション系で、
しかもスパイもので、ミステリーの要素もあるかな。
これでもかっていうぐらい、エンターテイメント化してるけど、
まともにSF映画をやる気はないんだろうな。
セットなしで、ロケだけでやっちゃうって。
それでもスタイリッシュな未来都市は成立しているから、
すごいと思う。

思想統制?
言語統制?
感情統制?

共産主義批判からだとは思うけど、
それにしてもすごい未来都市ができちゃうもんだ。
でもあながちないとは言い切れないところが、
やっぱり怖かったり。

で、結局いいたいのは、最後の台詞になる。
これに集約されちゃうんだよね。

だから、ゴダールを観たくなっちゃうのよ。
面倒くさい作品が多くてもね。
これは、あまりにストレートで肩すかしだったけど(笑)
(2009.8.29)

2010-06-22

ウィークエンド

1967年 
フランス・イタリア
監督:ジャン・リュック・ゴダール
出演:ミレーユ・ダルク/ジャン・イアンヌ/ジャン・ピエール・レオ

11Apr.09 早稲田松竹にて
★★★★★

ゴダールの映画って、
たいてい「よくわからんかった」とか「寝ちゃった」とか、
そんな感想(それを感想といえるのか?)になるけど、
それでもなんだか気になるので、
チャンスがあれば観にいってしまう。
そんなことを繰り返していて最近わかったことは、
わかろうとすることとか、どういう意味かを追求することが、
そもそもナンセンスなんだということ。

ま、言ってみれば、
ワイドショーみたいなものじゃないかと思う。
例えば、だれだれが不倫をしたとして、
やいのやいの騒いでテレビで垂れ流す。
そこに意味もへったくれもなく、
わかるかどうかは問題でなく、
それをおもしろがる視聴者がいるからやってるだけ。
ただそれだけ。

この映画でも、
駐車場で隣の車にぶつけてしまいました。
ぶつけられた車の持ち主が怒ってます。
言い争いになってます。だんだん収集がつかなくなってます。
って、その様子を見せてるだけ。  

田舎道で渋滞しています。長く長く車が連なってます。
って、その状況を見せてるだけ。

週末に出かけたら、いろんなことに巻き込まれ、
その巻き込まれたことを淡々とみせている。
それががどんなにくだらないことでも、
どんなに悲惨なことでも、どんなにあり得ないようなことでも。
みせるものは衝撃的に、情報だけは雄弁に語る。

ゴダールは最後に「これはおとぎ話」だといっているけど、
映画の中で起こったことがホントかウソかなんて、
どうでもいいこと。
観客にとってはワイドショーを見るのと同じ感覚で、
自分にはふりかかってこない「おとぎ話」でしかない、
ということなんじゃないかと思う。

で、逆に、
ゴダールはこれをあえて架空の物語ということで、
やりたい放題、やりたいだけやって、
それに対して観客がどんな反応を示すのかを覗き見るために、
おもしろがって作ったんじゃないかと、そんな気がした。
(2009.6.1)

メイド・イン・U.S.A


1966年 
フランス
監督:ジャン・リュック・ゴダール
出演:アンナ・カリーナ/ラズロ・サボ/ジャン・ピエール・レオ/イヴ・アフォンソ/ジャン・クロード・ブイヨン/キョウコ・コサカ/マリアンヌ・フェイスフル/エルネスト・メンジェル/ジャン・リュック・ゴダール


03Aug.'09 DVD
★★★★☆

相変わらずの凄まじい色彩感覚と映像センスに、
気を取られてしまい、台詞も引用が多いし隠喩だらけで、
一回目はチンプンカンプンだった。
二度三度観るうちに、やっと、でもなんとなく、
把握できたような気がする。

プロデューサーの借金のために、
急遽、低予算で商業的に作られた映画だと、
映画サイト等にあったけど、低予算はそうだとしても、
商業的って割には不親切だよなぁ。
娯楽要素を含むために探偵ものにしたのはいいけど、
ミステリーとしての状況説明がなかったら、
観客にはさっぱりわからない。
極端に説明をしないこだわりなら、とことん貫かれている。
ゴダール的というなら、とことんゴダール的である。

舞台になっている「アトランチック・シティ」は、
レイモンド・チャンドラーの架空都市ということ
(キネマ旬報のサイトのあらすじによる)らしく、
フランス政府と共産党との抗争に巻き込まれ、恋人が殺され、
その真相解明と復讐がこの映画の物語なのだが、
想像の域は出ないけど、この物語もみんな架空だとしたら、、、
だから、『メイド・イン・USA』なのだろうと思った。
で、「血塗られたディズニーランド」なのだ。
アメリカっていう国は架空の造りもののような国だと、
揶揄してるようにとれる。 
ゴダールはホントにアメリカがキライなのね。
でも気になってしょーがないって感じだけど。
ストーリーなんて、わからないならわからなくていいわけで、
結局いいたいのは最後の台詞の、
「右も左も、時代遅れ」なのだと思う。

個人的には、
マリアンヌ・フェイスフルの『As Tears Go By』がよかった。
アカペラでささやく感じが、すごく沁みた。
(2009.8.5)

2010-06-21

彼女について私が知っている二、三の事柄

1966年 
フランス
製作:フランソワ・トリュフォー 
監督・脚本:ジャン・リュック・ゴダール
出演:マリナ・ブラディ/ロジェ・モンソレ/ラウール・レヴィ/ジャン・ナルボニ

18Apr.'08 早稲田松竹にて
★★★★☆

むずかしかった。
哲学的な言葉の羅列に理解不能、、、
なのに映像はやたらにスタイリッシュ。
目から入ってくる情報にココロを奪われていると、
それでなくてもアタマに入らない空虚な言葉は、
なおさら記号と化して、通り過ぎていく。

そうしているうちに、字面を追うことに虚しさを感じた。
ふっと力を抜いた瞬間に本意が見えるような気がした、、、
マリナ・ヴラディ扮する主婦の台詞に
「言葉だけでは表現できない。
私の表情の方が何かを語ってる。」
というのがあった。(うろ覚えなので正確じゃないです)
要はそういうことかなと思った。

真面目に観ようとするとわけがわからず退屈だと思う。
そこに映ってるものをただただそのまま見てると、
結構変なものにきがつく。
ベッドルームにかかってる首を掴んでいる絵だったり、
やたらにうるさい音のおもちゃの銃だったり、、、
意味深、きっと何か意味があるのだろうが、
それもわかんなくてもいいや。
そういう迷路を愉しめばいいんだと思う。

哲学的な言葉やスタイリッシュな映像である反面、
よくよくみるとこの主婦、けっこう人間臭いと思った
(2008.4.22)

はなればなれに

1964年 
フランス
監督:ジャン=リュック・ゴダール
出演:アンア・カリーナ/サミー・フレイ/クロード・ブラッスール
18Apr.'08 早稲田松竹にて
★★★★★

かわいい。 肩の力がすっと抜けた、
とにかくおしゃれでかわいらしい映画。

アンナ・カリーナは可憐だ。
チェックのひざ上のスカートがキュート。
自転車の手信号がステキに見えるなんて、
アンナ・カリーナだからなんだろうな。

小舟渡って川を越えたり。 ルーブルを駆け抜けたり。
「1分間沈黙してみよう」って、おもしろい。

何やっても様になるからなぁ。
この空気感に浸れるだけで、
幸せになれる。うきうきする。
 (2008.4.22)

恋人のいる時間

 1964年 
フランス
監督・脚本:ジャン・リュック・ゴダール
出演:マーシャ・メリル/ベルナール・ノエル/フィリップ・ルロワ/ロジェ・レーナール

09Aug.'08 新文芸座にて
★★★★★

モノクロの写真集の1ページ1ページを、
丁寧にめくっていくような感覚だった。

シャルロットはピエールと結婚しているが、
劇団員のロベールと不倫をしている。
妊娠3ヶ月だが、どちらの子どもかわからず悩んでいる。
だが、特に修羅場があるわけでもなく、
悩みが解決するわけでもない。
不倫の事実と妊娠の現実があるのみ。
淡々とその状況のシャルロットが描かれているだけ。
受け取り方によっては、
最後の最後に区切りがついたようにも見えたけど、、、
どうなんだろう?

マーシャ・メリルの切れ長の目にドギマギしちゃった。
子どものようにすり寄ってくるかと思えば、
するりと大人びて現実に戻ろうとするシャルロット。
まるで猫のようだ。
愛人との密会なのに、指輪は外していない。
手の描写が多かったので気になって仕方がなかった。
下着は色っぽさからはほど遠い、白いパンツと白いブラ。
でもワタシには新鮮で、なんかそそるものがあったけど。

カラダの部位をひとつひとつアップで、
写真のように見せていく手法。
ネガの反転を使う手法。
雑誌の切り抜きだったり、文字のレタリングだったり。
いろんな実験があっておもしろかった。
それがいやらしくなく、かっこいいからなぁ。
脱帽。
 (2008.9.22)

2010-06-20

軽蔑

 1963年 
フランス
監督:ジャン・リュック・ゴダール
出演:ブリジッド・バルドー/ジャック・バランス/フリッツ・ラング/ミシェル・ピコリ/ジョルジア・モル

17Jul.'09 DVD

★★★★★

男と女の永遠のテーマというか、究極の謎というか。

端で見てる分には手に取るようにわかるんだけどねぇ。
どうひいき目に見たって、
ポールのやってることはまるで逆効果なんだよね。
だからって、カミーユも依怙地になりすぎだってば。
ワタシも女だし、彼女が何にふてくされてるのかは、わかる。
「まったく、オトコってやつは、、、」って思う、ホントに。
でも、少しは折れてあげなきゃ、ポールが可哀想だよ。
訳わかんなくて空回りしちゃってるんだから。

アパートの赤いソファの部屋なら、
修復できるチャンスもあったのに。
カプリ島での青いソファの部屋では、
もうどうしようもなくなってた。
平行線どころかそっぽ向いてるから、
どんどん離れていっちゃう。
そう、他人のことだとよくわかるのよ。
でもなぜか自分のことになると、ダメだよねぇ。

ラングのホメロスの話に納得。
太古の昔から男と女って、愛だの何だの言っては、
すれ違って、もどかしくて、軽蔑して、の繰り返し。
ずっと繰り返されていた音楽のけだるさが、
まさに愛と軽蔑をいつまでも繰り返しているような
感覚にさせていた。

ブリジット・バルドーはお人形みたいだ。
男と女のものすごく人間臭い部分を突きつけながらも、
完璧な肢体はこのゴダールの映像の中では、
女神と化していた。
ふてくされてても美しく、
でもちょっと笑った顔は、なんともかわいかった。
 (2009.7.18)

女は女である

1961年 
フランス・イタリア
監督・脚本:ジャン・リュック・ゴダール
出演:ジャン・ポール・ベルモンド/ジャン・クロード・ブリアリ/アンナ・カリーナ

09Aug.'08 新文芸座にて
★★★★★

しあわせが溢れてる!
溢れてすぎて、こぼれちゃって、どうしようもなくて、
だから、笑うしかない。
そんな映画。

この映画が撮られた時、ゴダールとアンナ・カリーナが、
一番いい関係だったとのこと。
happyが満ち満ちてるもの。ナルホド、納得。
なんか、ふわふわ、わくわく、どきどき、してる。
ほっぺが弛みっぱなしで、ずっと笑ってる。

ファッションはもちろんインテリアやキッチンの小物や下着、
たてものや街の風景まで、画面に映るすべてのものが、
かわいくて、お洒落。

やっぱりカラダ中が綻んでくる。
女は女であるもの。
恋をしたい、happyになりたい女子はぜひ。
(2008.9.21)