1979年
ソビエト連邦
監督:アンドレイ・タルコフスキー 脚本/原作:アルカージー・ストルガツキー
出演:アレクサンドル・カイダノフスキー/アリーサ・フレインドリフ/アナトリー・ソロニーツィン/ニコライ・グリニコ
21Aug.'10 新文芸座
★★★★★
2010-08-26
惑星ソラリス
1972年
ソビエト連邦
監督:アンドレイ・タルコフスキー 原作:スタニスワフ・レム
出演:ナターリヤ・ボンダルチュク/ドナタス・バニオニス/アナトリー・ソロニーツィン/ウラジスラフ・ドヴォルジェツキー/ユーリー・ヤルヴェト
21Aug.'10 新文芸座
★★★★★
まいったなぁ。こう来たか。
ラストにはとにかく戦慄を覚えた。
海が美しすぎるから、余計に怖い。
虚構に放り込まれたまま、放心状態。
クリスは現実的で冷徹な男だった。
成果のでないソラリスの研究を今後どうするかで、
クリスはソラリスへ出向く。
しかし、宇宙ステーションは事情が変わっていた。
ソラリスの海は人間が潜在的に抱えているものを、
物質化してしまうのだ。
クリスの妻ハリーは10年前に自殺していて、
クリスは心の奥底に追いやりながらも忘れられずにいた。
目を覚ますと、死んだはずのハリーがそこにいた。
自分の感情の物質化だと知り、殺すが、
殺しても殺してもハリーは姿を現す。
クリスが忘れられない限り、ハリーは物質化される。
結局、偽りだとわかっていながらも、
クリスは虚像のハリーを愛するようになる。。。
70年代のソ連。
外へ外へと、ついに宇宙へと意識が高まっていた時代。
この映画はSFで、宇宙といった究極の外を背景にしながら、
実は人間の自己、つまり究極の内側を追求している。
その対比が、興味深かった。
途中、首都高が映し出され、
「なんか見たことあるなぁ」って、
ぼんやりしてたら、東京だった。
特に「東京」に意味はなかったけど、
首都高って、未来都市のイメージなんだな。
狭いところに道が何層にもなってるところが、
描きやすかったのかな。
フィルムが劣化していてノイズがひどかったけど、
映像はなんとも美しい。他に言葉がないほど、美しい。
美しい映像に、
美しいハリー、
そして、美しい海。
美しいものばかりで、だから何ともいいようもなく、
そわそわする。訳もわからず、しみじみ怖い。
つまるところ、現実も虚構も自己の中にあって、
うかうかしてると、虚構に呑み込まれる???
うーーー、怖いよう。
ソビエト連邦
監督:アンドレイ・タルコフスキー 原作:スタニスワフ・レム
出演:ナターリヤ・ボンダルチュク/ドナタス・バニオニス/アナトリー・ソロニーツィン/ウラジスラフ・ドヴォルジェツキー/ユーリー・ヤルヴェト
21Aug.'10 新文芸座
★★★★★
まいったなぁ。こう来たか。
ラストにはとにかく戦慄を覚えた。
海が美しすぎるから、余計に怖い。
虚構に放り込まれたまま、放心状態。
クリスは現実的で冷徹な男だった。
成果のでないソラリスの研究を今後どうするかで、
クリスはソラリスへ出向く。
しかし、宇宙ステーションは事情が変わっていた。
ソラリスの海は人間が潜在的に抱えているものを、
物質化してしまうのだ。
クリスの妻ハリーは10年前に自殺していて、
クリスは心の奥底に追いやりながらも忘れられずにいた。
目を覚ますと、死んだはずのハリーがそこにいた。
自分の感情の物質化だと知り、殺すが、
殺しても殺してもハリーは姿を現す。
クリスが忘れられない限り、ハリーは物質化される。
結局、偽りだとわかっていながらも、
クリスは虚像のハリーを愛するようになる。。。
70年代のソ連。
外へ外へと、ついに宇宙へと意識が高まっていた時代。
この映画はSFで、宇宙といった究極の外を背景にしながら、
実は人間の自己、つまり究極の内側を追求している。
その対比が、興味深かった。
途中、首都高が映し出され、
「なんか見たことあるなぁ」って、
ぼんやりしてたら、東京だった。
特に「東京」に意味はなかったけど、
首都高って、未来都市のイメージなんだな。
狭いところに道が何層にもなってるところが、
描きやすかったのかな。
フィルムが劣化していてノイズがひどかったけど、
映像はなんとも美しい。他に言葉がないほど、美しい。
美しい映像に、
美しいハリー、
そして、美しい海。
美しいものばかりで、だから何ともいいようもなく、
そわそわする。訳もわからず、しみじみ怖い。
つまるところ、現実も虚構も自己の中にあって、
うかうかしてると、虚構に呑み込まれる???
うーーー、怖いよう。
2010-06-25
不思議惑星キン・ザ・ザ
1986年
ソビエト連邦
監督:ゲオルギー・ダネリヤ
出演:スタニスラフ・リュブシン/ユーリー・ヤコヴレフ/エヴゲーニー・レオノフ/レヴァン・ガブリアゼ
12May'10 早稲田松竹
★★★★★
クー。
くせになりそう。クー。
「SFカルトムービー」って、
謳い文句にずっと躊躇していた。
なんか映像も暗そうだし。。。
絶対眠くなるだろうと万全を期して睡眠いっぱいとって、
この映画に臨んだ、
なのに、思惑全部覆された。
いい意味で。
このチープさ加減、たまらん。
旧ソ連って、ロシア人って、、、
実はユーモアの塊だったりして。
かくあるべきって勝手に思い込んでた常識ってやつ、
なんか気持ちよく裏切られた(笑)
こんなにチープでも、メッセージだけは感じられる。
こんなに笑わせて楽しませながら、
伝えるべきことを伝えてる。
これって、驚異。とにかく、感服。
どうでもいいけど、クー。
降参、降参。やっちゃうな、あのポーズ。
(12May'10)
ソビエト連邦
監督:ゲオルギー・ダネリヤ
出演:スタニスラフ・リュブシン/ユーリー・ヤコヴレフ/エヴゲーニー・レオノフ/レヴァン・ガブリアゼ
12May'10 早稲田松竹
★★★★★
クー。
くせになりそう。クー。
「SFカルトムービー」って、
謳い文句にずっと躊躇していた。
なんか映像も暗そうだし。。。
絶対眠くなるだろうと万全を期して睡眠いっぱいとって、
この映画に臨んだ、
なのに、思惑全部覆された。
いい意味で。
このチープさ加減、たまらん。
旧ソ連って、ロシア人って、、、
実はユーモアの塊だったりして。
かくあるべきって勝手に思い込んでた常識ってやつ、
なんか気持ちよく裏切られた(笑)
こんなにチープでも、メッセージだけは感じられる。
こんなに笑わせて楽しませながら、
伝えるべきことを伝えてる。
これって、驚異。とにかく、感服。
どうでもいいけど、クー。
降参、降参。やっちゃうな、あのポーズ。
(12May'10)
2010-06-16
この道は母へとつづく
2005年
ロシア
監督:アンドレイ・クラフチューク
出演:コーリャ・スピリドノフ/マリヤ・クズネツォーワ/ダーリヤ・レスニコーワ/ユーリイ・イツコーフ/ニコライ・レウトフ
19Mar.'08 ギンレイホールにて
★★★★☆
北の国ならではのやわらかな窓の光に、
ワーニャの透きとおるような白い肌が映される。
ロシアの少年特有のかわいらしさに、なんとも和まされる。
ワーニャにイタリア人夫婦の里親が決まるのだが、
実のママのことが気になってしまう。
そこからワーニャの『母をたずねて』が始まる。
自我に目覚める少年の純粋なひたむきさに、
つい応援したくなる。
オトナは私服を肥やすことに躍起になっているだけだ。
他の子どもたちだって、
ワーニャを妬んだり羨んだりするのはお門違いでしょ。
ワーニャが断っても里親の話がこなくなったりしないよ。
自分たちの都合で言いたいことを言ってるんだから。
こうなってしまうロシアの社会的な背景があるんだろうけどね。
ところどころで高音の旋律が流れるのだけど、
その音が無性に不安にさせ、なんだかそわそわしてしまう。
でもロシアのやわらかい光と相俟って溶け込んでいくと、
ワーニャの次の展開が気になって映画に惹き込まれる。
よくある話といえばそうだし話の筋はすぐ読めてしまうけど、
ワーニャのまっすぐな信念には心打たれるものがある。
温かい気持ちになれる。
(2008.3.22)
ロシア
監督:アンドレイ・クラフチューク
出演:コーリャ・スピリドノフ/マリヤ・クズネツォーワ/ダーリヤ・レスニコーワ/ユーリイ・イツコーフ/ニコライ・レウトフ
19Mar.'08 ギンレイホールにて
★★★★☆
北の国ならではのやわらかな窓の光に、
ワーニャの透きとおるような白い肌が映される。
ロシアの少年特有のかわいらしさに、なんとも和まされる。
ワーニャにイタリア人夫婦の里親が決まるのだが、
実のママのことが気になってしまう。
そこからワーニャの『母をたずねて』が始まる。
自我に目覚める少年の純粋なひたむきさに、
つい応援したくなる。
オトナは私服を肥やすことに躍起になっているだけだ。
他の子どもたちだって、
ワーニャを妬んだり羨んだりするのはお門違いでしょ。
ワーニャが断っても里親の話がこなくなったりしないよ。
自分たちの都合で言いたいことを言ってるんだから。
こうなってしまうロシアの社会的な背景があるんだろうけどね。
ところどころで高音の旋律が流れるのだけど、
その音が無性に不安にさせ、なんだかそわそわしてしまう。
でもロシアのやわらかい光と相俟って溶け込んでいくと、
ワーニャの次の展開が気になって映画に惹き込まれる。
よくある話といえばそうだし話の筋はすぐ読めてしまうけど、
ワーニャのまっすぐな信念には心打たれるものがある。
温かい気持ちになれる。
(2008.3.22)
牡牛座 レーニンの肖像
2001年
ロシア・日本
監督・撮影:アレクサンドル・ソクーロフ
出演:レオニード・モズゴヴォイ/マリーヤ・クズネツォーヴァ/ナターリヤ・ニクレンコ/レフ・エリセーエフ/セルゲイ・ラジューク
03Jul.'08 新文芸座にて
★★★★★
シアンの映像がなんとも幻想的で、
瀟洒な館と万緑の森が瑞々しく美しい。
その反面レーニンの人間としての姿が
残酷なほど生々しく描かれていた。
そしてそのレーニンを取巻く空気がどうにも重たくて、
弛むことのない緊張感がそこここに漂っていた。
自由のきかない身で、惚けかかっていながらも、
手紙が自分の手元にこないことや
電話が取次がれないことは知っていて、
周りには監視の目があり、
その意味することもわかっていて、、、
築き上げてきたものが自分の手から離れようとする運命を、
受け入れられない苛立ちが見え隠れする。
妻と二人で森でピクニックをするシーン。
このまま政治も革命も主義も思想もすっかり忘れて、
仰々しい警備などもだれもいなくなって、
こうやって二人でこの美しい森で過ごしたら、
どんなに安らかで幸せな余生になることかって、
ワタシなんかは短絡的に思ってしまう。
権力を握ってしまった人間が
そんなコトを望むわけがないし、
また許されるはずもない。
それはそうなのだが、
このソクーロフのこの映像の中でなら、
そんな道もあってもいいのにと思わせる一瞬、
ほんの一瞬だけど、あったのだ。
レーニンのこととか、ロシア革命のこととか、
もっとよく知っていたら、
もっともっと理解できることがあったんだろうなぁとは思う。
でも歴史を知らなくても、権力者の凋落や、
革命の父にもどうすることもできない病いに支配される、
その悲哀や嘆きは十分感じられた。
(2008.7.17)
ロシア・日本
監督・撮影:アレクサンドル・ソクーロフ
出演:レオニード・モズゴヴォイ/マリーヤ・クズネツォーヴァ/ナターリヤ・ニクレンコ/レフ・エリセーエフ/セルゲイ・ラジューク
03Jul.'08 新文芸座にて
★★★★★
シアンの映像がなんとも幻想的で、
瀟洒な館と万緑の森が瑞々しく美しい。
その反面レーニンの人間としての姿が
残酷なほど生々しく描かれていた。
そしてそのレーニンを取巻く空気がどうにも重たくて、
弛むことのない緊張感がそこここに漂っていた。
自由のきかない身で、惚けかかっていながらも、
手紙が自分の手元にこないことや
電話が取次がれないことは知っていて、
周りには監視の目があり、
その意味することもわかっていて、、、
築き上げてきたものが自分の手から離れようとする運命を、
受け入れられない苛立ちが見え隠れする。
妻と二人で森でピクニックをするシーン。
このまま政治も革命も主義も思想もすっかり忘れて、
仰々しい警備などもだれもいなくなって、
こうやって二人でこの美しい森で過ごしたら、
どんなに安らかで幸せな余生になることかって、
ワタシなんかは短絡的に思ってしまう。
権力を握ってしまった人間が
そんなコトを望むわけがないし、
また許されるはずもない。
それはそうなのだが、
このソクーロフのこの映像の中でなら、
そんな道もあってもいいのにと思わせる一瞬、
ほんの一瞬だけど、あったのだ。
レーニンのこととか、ロシア革命のこととか、
もっとよく知っていたら、
もっともっと理解できることがあったんだろうなぁとは思う。
でも歴史を知らなくても、権力者の凋落や、
革命の父にもどうすることもできない病いに支配される、
その悲哀や嘆きは十分感じられた。
(2008.7.17)
太陽
ロシア・イタリア・フランス・スイス
監督:アレクサンドル・ソクーロフ
出演:イッセー尾形/ロバート・ドーソン/桃井かおり/佐野史郎
28Aug.'06 銀座シネパトスにて
★★★★★
この鬼気迫る空気はなんなんだろう。
イッセー尾形、すごすぎる。
無駄が一切ない映像。
とにかく静かに静かにすすんでいく。
これを日本人が撮ったらどうなるんだろうって、
ずっと思いながら観ていた。
ロシア人のソクーロフでなくてはならなかったのはなぜか。
的確な答えは出しようもないけど、 観ていてその必然、
なるべくしてできた映画だというのは確かだと思った。
イッセー尾形は演じているというより、
天皇ヒロヒトその人になっていたかのようだった。
どっちが本物なの?というぐらい。
この映画に描かれているものが
真実だろうが虚構だろうが
そんなことが問題じゃないような気がした。
人間ヒロヒトは限りなく表現されていたと思う。
(2006.8.29)
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ゾーンに入ったらカラーになった。
落ち着いたいつものタルコフスキーの色だが、
瑞々しい緑がきらきらしていた。
タルコフスキーは水の映像が多いなぁ。
沼とか、廃墟に溜まった水とか、、、
湿った空気にぞくぞくしながら、
何か起こるんじゃないかと気が気でなく、
目が離せないけど、ほとんど変わらない映像に、
意識を失いそうになる。。。
タルコフスキーも一度観ただけでは、なかなか難しい。
眠くなりながらも何度も観ていると、
タルコフスキー独特のパターンに慣れてきて、
段々この世界に惹きこまれるようになる。。。
に、しても眠いけど。
この映画も何度も観てるけど、
いまだにゾーンが何かとか、部屋は何だったのかとか、
ホントのところはまるでわからない。
今回ぼんやり思ったのは、
このストーカー、説教くさいし、お坊さんみたいだなってこと。
ゾーンはあの世までの、仏教なら三途の川みたいな場所で、
希望を叶える部屋ってのがあの世かな、なんて。
ってことはストーカーはあの世への使者。
煩悩の塊のような教授と作家は、
まだあの世に行く資格はなかったというわけ、、、
なんて、原作も読んでないワタシの勝手な解釈だけど、
こうやってイメージできると、
小難しそうでも、実はおとぎ話のようなものかな、
で、楽しめる。単純なワタシはそれで、よし。
解釈はいろいろあっていいと思うし。
それにしても、ラストのコップが動いてるのと、
娘の無表情なアップは意味深だったなぁ。。。
娘はある力をもってる? 神の申し子? なんてね。
こういうところもおとぎ話っぽいなって思う。