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2010-06-04

トウキョウソナタ

2008年
日本
監督:黒沢清
出演:香川照之/小泉今日子/小柳友/井之脇海/井川遥/津田寛治/役所広司

18Apr.'09 早稲田松竹にて
★★★☆☆

キョンキョンがお母さんになってる。
しかもこんな大きな息子の。
お母さん役としてはとてもいいと思う。
すごく自然で自然に息子を心配している。
香川さんの父親も、悪くないと思う。
リストラされてそれを隠しながら、
家族との接し方が横柄になる心理をうまく表現している。
家族が不協和音で少しずつ何かが狂い出していくところまでは、
すごくよかった。
映像も重くて暗い感じだけど、
家族がこういう状況ならありだし、
全体的な雰囲気はきらいじゃない。

なんだけど、
こうも突拍子のないことが続くとだんだんしらけてくる。
長男の米軍の志願兵って、やっぱり唐突だし。
どうして米軍なのかは説明はしてるけど、
だから余計に、
なんで自衛隊じゃダメなのってツッコミたくなる。
次男がピアノを習いたいのはいいけど、
別に天才にしなくてもいいのに。
で、強盗って。
しかもその強盗と海まで行っちゃうって、、、

幸せだと思っていた家族の日常のそれぞれに、
非日常が起こってしまい、
その非日常を超える非日常が起これば、
また家族を取り戻せるという構図、、、
その思惑はわからなくもないけど、
あまりにそれが露骨にみえちゃって、
鼻についちゃった。

現代にありがちな家族像はよく描けていただけに、
もうちょっとリアリティがあればいいのにと思った。
 (2009.5.24)

アキレスと亀

2008年 
日本
監督・脚本:北野武
出演:ビートたけし/樋口可南子/柳憂怜/麻生久美子/中尾彬/伊武雅刀/大杉蓮

18Apr.'09 早稲田松竹にて
★★☆☆☆

どうも北野作品は反りが合わないらしい。
といえるほど、いくつも観てるわけじゃないけど。
なんだろう。なんかあざとい感じがしてしまう。

まずこの映画で、
なんでこんなに人を殺さなきゃならないのか、
理解に苦しむ。やたら自殺が多いし。
「あいつら芸術がわかんねえんだよ」
たぶん、この台詞にイライラするんだと思う。
こんなことを言っているどうしようもないやつを、
献身的に支える妻ってのを描きたいんだろうけど、、、
その描き方にどうも惹かれない。

売れない貧乏芸術家とその妻の話なんて、
どこにでもありそうなもんでしょ。
ギャグ仕立てでいくなら、もっと笑わせてくれなきゃ。
奥さんにこれだけのことをやらせるだけの魅力が、
真知寿に感じられない。
学生まではまだ何かありそうって思わせる匂いだけはあるけど、
オヤジになってからはその匂いすら消えちゃったし。
そもそもこの話に説得力がないんだと思う。
(2009.5.24)

たみおのしあわせ

 2007年 
日本
監督:岩松了
出演:オダギリジョー/麻生久美子/原田芳雄/大竹しのぶ/小林薫/石田えり

14Nov.'08 飯田橋ギンレイホールにて
★★★★☆

なんだかよく意味がわからなかったけど、
ま、それなりにおもしろかったからいいいかな。

そう思わせるのは、父親役の原田芳雄と脇役陣だろう。
大竹しのぶ、小林薫、石田えり、、、
彼らの一筋縄じゃいかなそうな、
人間臭いというか、ぬめった感じというか、
そんなものを漂わされたら、目が離せなくなる。
それがたみおのしあわせに何の関係があるのかってのは、
それこそ意味がわかんないんだけど。
たみおにしろ、瞳さんにしろ、
たみおがどんなにヘンなカッコしてても、
主役二人は若くきれいなお飾りになってしまってる印象。
瞳さんの浴衣姿は世の殿方衆に夢を与えたとは思うけど。

たみおや瞳さんの20年後、30年後が、
父さんや宮地さんや透おじさんだったとしたら、、、
そりゃ、
そんなに褒められたような生き方じゃないかもだけど、
でも本人たちはよろしく楽しくやっている。
しあわせって何ってことなら、
何かは示しているような気がする。
それで十分だと思う。

意味もなく、清志郎が出てくるのもちょっと嬉しかった。
 (2008.11.29)

西の魔女が死んだ

2008年 
日本
監督・脚本:長崎俊一
出演:サチ・パーカー/高橋真悠/りょう/大森南朋/高橋克実

17Oct.'08 飯田橋ギンレイホールにて
★★☆☆☆

ちょっと期待しすぎたかな。
自然は美しいし、その山の暮らしは素敵だし、
穏やかなおばあちゃんの言葉はどれも心を打つ。
魔女修行と称してマイに暮らしの仕事をさせる。
マイとの向きあい方もさすがだ。
魔女だけど、占いには興味がないと言う。
「日々の変化を楽しみたいから、どう変わるかに興味がない」
というのには、はっとさせられた。

なんだけど、映画には惹かれなかった。
野いちごのジャムづくりやらラベンダーのシーツ干しやら、
どこを切りとっても絵本から抜け出したような映像やら、
「素敵な山の暮らし」がこれでもかと押し寄せてきて、
ちょっと息が詰まった。
きっとこういうところを見せたかったんだと思うけど。
世界が完璧に作り上げられていて、
文句が言えない窮屈さを感じてしまった。

唯一、リアリティを感じたのはキム兄の存在。
彼がでてくると、単なる夢物語じゃないんだと認識できて、
そこはよかったと思う。
(2008.10.18)

人のセックスを笑うな

2007年 
日本
監督:井口奈己
出演:永作博美/松山ケンイチ/蒼井優/忍成修吾/あがた森魚/温水洋一/桂春團治

09Oct.'08 早稲田松竹にて
★★★★★

とっても自然体だ。
台詞というより普通におしゃべりしているようにしか、
みえなかったり。でもそれがなかなかよかった。
ところどころ聞き取れないけど、それもま、いっかって、
のほほんと観ることができた。

冬の日のちょっとしたアクシデントみたいな恋。
ユリが主導のようにみえるけど、ちょっと違うと思う。
みるめくんに会っちゃったんだもん、しょーがないよ。
って、そんなところじゃないかな。
年上だからとかいくつ違うとか、
そういうことで恋をするわけじゃないんだっていう実例を、
みたような気がした。

とことん力が抜けていながら、
それでもなんとか自分の足で立ってる、立とうとしている、
4人が4人ともいい感じだった。
どこにでもある地方の田舎な風景がなかなか味になってた。
澄んだビリッと冷たい空気がいいスパイスにもなってた。
(2008.10.23)

ジャーマン+雨

2007年 
日本
監督:横浜聡子
出演:野嵜好美/藤岡涼音/ペーター・ハイマン/ひさうちみちお/本田龍徳/徳永優樹/田尻大典

28Feb.'08 吉祥寺バウスシアターにて
★★★★★

う〜ん。なんていったらいいのか、、、
やられた〜の一言に尽きる。
油断しまくりの横っ腹に、
ボディブローがすこーんと入っちゃったって感じだ。
だからかな。
かえってめちゃくちゃ清々しいのである。

なんだか危なっかしくてはらはらしてしまう。
変な狼狽心の固まりになってみていた。
出てくるオトナはどいつもこいつも頼りなさげで、
救ってくれそうもない。
よし子の現実が変わるわけもない。
何かミラクルが起こるわけでもない。
でも当のよし子や小学生たちはそんなのそっちのけ。
笛を吹いたり、作曲をしたり、歌ったりが、
奇妙だけど、とにかくキラキラしているのだ。
わけの分からない妙に明るい光が射しているのだ。

よし子は確かにゴリラ顔だけど、
時折みせるマジな顔がかわいいよね。
じつにいい顔なんだよね。
(2008.2.29)

カフカ 田舎医者

2007年 
日本
原作:フランツ・カフカ
声の出演:茂山千作/茂山七五三/茂山茂/茂山童司/茂山逸平/金原ひとみ

03Jul.'08 早稲田松竹にて
★★★★☆

『校長先生とクジラ』
『頭山』
『年をとった鰐』
『こどもの形而上学』
『田舎医者』
の5編の短編集。

ひとつひとつが語っていることが大きくて、
かなりアタマがパンク状態に。
どれもそれぞれの哲学があって、
絵のテイストが微妙にそれぞれ違っていて、
でもどれもしっかり山村浩二の絵で、
すごく意味を持たせてたりして、妙に思わせぶりで、
ワタシのニブいアタマじゃ、追いつけるわけもなく、、、
また、じっくり観たい。

『頭山』はシュールではあるものの、
抜けたものがあって、滑稽味が感じられてよかった。
落語の根多だからってのもあるだろうけど、
これは笑ってすませられそう。

『年をとった鰐』は観たことあったので、
これはわかりやすかった。
でも何度観ても、 鰐の矛盾は哀しい。
世の常っちゃぁそうだけど、、、

『こどもの形而上学』
これはアタマで観ない方がいいかも。
そのままを楽しみたい。

そして、『田舎医者』 実はこれが一番、
辛かった。
美しい映像だと思うけど、
そうであればあるほど辛かった。 う〜ん。。。
(2008.7.14)

転々

2007年 
日本
監督・脚本:三木聡 原作:藤田宜永
出演:オダギリジョー/三浦友和/小泉今日子/吉高由里子/ふせえり/松重豊/岸部一徳/笹野高史/石原良純/広田レオナ

14Feb.'08 シネアミューズイースト/ウエストにて
★★★★★

「幸せはきていることに気づかないほどじんわりやってくる」
身に沁みるなぁ。
ふいをつかれて、えっ?ってところで泣かされてしまった。

散歩してとぼとぼ歩いていると、いろんなこと、人に出会う。
そんなことのひとつひとつがいい塩梅に絡み合っている。
ひょんなことから、擬似家族を演じることに。
でも演じているうちに本物以上の家族になっていく。
その家族ぶりが、なんかいいんだよなぁ。

岩松了、ふせえり、松重豊の三人組もほんわか笑わせてくれて、
いいスパイスになっていた。
岸部一徳は微妙なところで出てきておもしろかったし。
いろんなところで、いいバランスをとっている感じがした。
こんな破天荒な三浦友和をみたのはたぶん初めて。
こっちの方が水を得てるようにみえたなぁ。
オダギリジョーも今までみた中で一番好き。

二人が行く場所をいちいち確認しながら観ていた。
この道はあそこで、このビルはどこどこでって。
東京さんぽ、二人を真似してみようかな。
(2008.2.15)

逃亡くそたわけー21才の夏

2007年 
日本
監督:本橋圭太 原作:絲山秋子
出演:美波/吉沢悠/木下ほうか/我修院達也/榊英雄/高良健吾/中島浩二/ガッツ石松/田中麗奈/大杉漣



25Mar.'08 新文芸座にて
★★★★☆

躁鬱の花ちゃんと鬱のなごやん。
精神病院から逃亡の物語。
等身大のロードムービーという感じでとても好感が持てた。
名古屋弁をしゃべらないなごやん。
名古屋出身者にありがちな意識にちょっと笑えた。
でもなごやん、ゼッタイ名古屋が好きだよね。
花ちゃんの博多弁もかわいい。方言っていいよなぁ。

花ちゃんとなごやんの微妙な距離感がいいなぁと思った。
なごやんが花ちゃんの我が儘を戸惑いながら受け入れて、
花ちゃんのパニックも当たり前のように受け入れられて、
瑕をもつ二人でありながらも、
二人でいることが二人をどんなに強くしたか。
抱えているものがどんなに重くても、
二人のほのぼのした感じにじんわりした。

この逃亡は二人にとってすばらしい治療だったね。
(2008.3.26)

2010-06-03

赤い文化住宅の初子

2006年 
日本
監督・脚本:タナダユキ
出演:東亜優/佐野和真/坂井真紀/浅田美代子/大杉漣

25Mar.'08 新文芸座にて
★★★★★

せつない。ただただ、もうせつなくて、、、
なんとか救われないものかと目を凝らしてみるが、
ホントに現実はキビシい。
三島くんもまだまだ子どもだもんね。
彼の初子を受け止めきれない不器用さも理解できる。
だからかな、初子をほっとけない優しさがいやらしくなく、
純粋なものにみえた。

赤いマフラーの赤い毛糸の赤いあやとり。
それだけがすごく鮮やかでやりきれない中に、
ちょっとだけ希望が見えた瞬間だった。
いつも横柄なお兄ちゃんが素直にあやとりをしてる。
ささやかな幸せを感じた。

昭和のニオイがぷんぷんの文化住宅。
こんなに辛い生活を強いられていながらも、
初子はお父ちゃんもお母ちゃんもお兄ちゃんも大好きで、
幼い頃の思い出が忘れられない。
ワタシはこの部屋に初子が縛られているように感じた。
この文化住宅がなくなって、なんだかホッとしてしまった。
これで何か変えられるんじゃないかと。
これ以上せつないことにはならないんじゃないかと。
新しい土地で『赤毛のアン』に近づけるんじゃないかと。

初子は不器用で、お兄ちゃんはバカにしてるけど、
初子ほど我慢強い子はイマドキいないよ。
だからこそ、これからは幸せになって欲しい。
大阪では初子自身に希望が持てることを切に願う。
(2008.3.27)

それでもボクはやってない

2007年 
日本
監督・脚本:周防正行
出演:加瀬亮/瀬戸朝香/山本耕史/もたいまさこ/役所広司

07Feb.'08 目黒シネマにて
★★★★☆

やっぱり、不条理だ。
あらためて現実を見せつけられた。
人間が人間を裁くことのまだるっこさ、
甘さ、ずるさ、理不尽さ、が浮き彫りになる。
警察やら検察やら、裁判官、弁護士、
なんていうトラにかこまれた被告人のウサギ。
そんな構図の公判は延々続く。
何か救われる材料がひとつでもないかと、
こっちがいろいろ探してしまう。
同じことでも、受け取る側でずいぶん違うことになる。
それに愕然としてしまう。
人は自分の都合のいいように受け取ってしまうものなんだと、
実感した。

だいたい起訴された99.9%が有罪なんてことが、
おかしいし、ありえない。気持ちが悪い。
人間が裁いているのにその数字はないだろう。
そこに何らかの人的な力?見えない力?
が働いているのは否めない。
そういうつもりはなくても、
そうならざるを得なくなってしまう力。
無意識に有罪にしようしようという力。
空恐ろしい限りである。

判決文を読み上げる小日向サン。
アナウンサーも顔負けなぐらい流暢でさすがだと思った。
監督も言ってるけど、加瀬クン、はまり役だなぁ。
たどたどしさと戸惑ってる感じが、すごくよかった。
(2008.2.7)

朱霊たち-Vermilion souls-

2006年 
日本・フランス
監督:岩名雅記
出演:澤宏/長岡ゆり/滝原祐太

07Feb.'07 ポレポレ東中野にて
★★★☆☆

あまりにショックな状況が次々に、映し出されていく。

舞踏のシーンには魅了された。
肉体の神々しさに至っては、どの言葉もでない。
これが舞踏映画ならそれで十分満足できたのだ。

で、なぜ、ポリフィン症だったのだろう。
しかも戦後の矛盾を野放しにされていた時代の話。
すごくもったいない気がした。
このテーマならもっとメッセージを訴えられたと思う。
そこのところの説得力がなかった。

映画の前に岩名監督の挨拶があった。
監督の無駄のない佇まいが印象的だった。
それとヒノマルの色気と、
マリアのエキゾチックな美しさにときめいたので、
★はひとつおまけ。
 (2007.2.8)

フラガール

2006年 
日本
監督:李相日
出演:松雪泰子/豊川悦司/蒼井優/山崎静代/岸部一徳/富司純子

14Jun.'07 目黒シネマにて
★★★★★

とにかく、ひたむきな映画だという印象。
松雪泰子も蒼井優も、トヨエツにさえひたむきさを感じた。
炭坑夫も、その炭坑夫を支えようとする、
古き良き日本の女の代表の富司純子の母ちゃんも。
ハワイアンセンター側の岸部一徳も。
時代が変わろうとするその容赦のない運命に、
守ろうとする側も変わろうとする側もそこの人々は切ないほど、
ひたむきなのだ。
映画そのものに大きなスポンサーもなく(たぶん)
ボランティアで成り立ってる匂いがしてるし。
それでも、昭和40年を緻密に表現しているし。

ストーリーはよくある地方活性化の成功物語だし、
泣かされることぐらい初めからわかっていた、、、
のに、、、なのになのだ。
いつしか涙腺が切れたらそこからエンドレスで
涙がとまらなくなるし。

やっぱり、このひたむきさにやられちゃったのだ。
こういう映画はいい、
こういう涙はいいなぁとつくづく思い知らされた、
そんな映画だった。
 (2007.6.20)

紙屋悦子の青春

2006年 
日本
監督:黒木和雄 原作:松田正隆
出演:原田知世/永瀬正敏/松岡俊介/本上まなみ/小林薫

10Sep.'06 岩波ホールにて
★★★★★

独特な間で時間が流れている。
ゆっくりとおだやかに、静かにほんわかと。

戦時中で戦時中ならではの設定で物語が進んでいく。
そうでありながら、不謹慎かもしれないが、
古き良き時代の日本の平凡な日常がここにはあると、
ワタシには感じた。 うらやましくさえ思った。 
なんだろう。
その空気のぬくもりがじわじわとしみこんできて、
知らず識らずに涙をこぼしそうになっていた。

戦火のシーンを全く出さずに、
その戦時下のリアリティをしっかり表現して、
そしてなお戦争というものをきちんと描いている。

それでいながら、この空気感。
映画の中にいつの間にか入り込んでいて、
この時間この空間にいつまでもいたいなぁって、
えっ、もう終わっちゃったのっていう、
そんな心地よさがあった。
(2006.9.11)

蟻の兵隊

2005年 
日本
監督:池谷薫
出演:奥村和一/金子傳/村山隼人

26Aug.'06 イメージフォーラムにて
★★★★★

あの戦争が何だったのかを真摯に追求する姿に心打たれる。
淡々と事実だけをカメラは追っている。
被害者だということを主張するだけでなく、
どんな酷いことをしたか、 せざるを得なかったということ、
記憶から消してしまいたいようなことにも、
きちんと向きあっている。

奥村さんは見た目には、
普通のどこにでもいるようなおじいちゃん。
そんな普通の人が経験してきた過酷な過去。
これは奥村さんが特別なのではなく、
戦争に行った人はみんな経験しているのである。
決して特別なことじゃないのだということを、 おもいしった。

奥村さんは80歳。
戦友はどんどん亡くなっている。
戦争を伝える人がいなくなってしまうことは、
とても恐ろしいことだと思う。
そういう意味でも、
こうやって真の叫びを残したこの映画の意義は大きい。

奥村さんの頑固でありながら実直な人柄に好感がもてた。
(2006.8.28)

ゆれる

2006年 
日本
監督:西川美和
出演:オダギリジョー/香川照之/伊武雅刀/新井浩文/
真木よう子

31Aug.'06 アミューズCQNにて
★★★★★

水と水の音を感じる映画だった。
川のせせらぎ、う〜ん、
せせらぎというよりもっと大きな、印象的な音だったけど。
その川の流れ、シャワー、洗車のホース、定着液の波紋。

カッコつけてて真っ当なふうでいながら、
思いもかけずどうしようもない間違いを犯す。
いろんな心情が錯綜して、
信じようとするココロと疑うココロの、
取っ組み合いがみてとれる。
これって、
兄弟に限らず夫婦でも恋人同士でも親友とでも親子でも、
ありとあらゆる人間関係にリアルに起こりうることだ。
お互いのいろんな間違いをどこまで許して、
許し合うか、 ってことかなと思う。
(2006.9.1)