ラベル アンドレイ・タルコフスキー の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル アンドレイ・タルコフスキー の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2010-08-26

ストーカー

1979年
ソビエト連邦
監督:アンドレイ・タルコフスキー 脚本/原作:アルカージー・ストルガツキー
出演:アレクサンドル・カイダノフスキー/アリーサ・フレインドリフ/アナトリー・ソロニーツィン/ニコライ・グリニコ

21Aug.'10 新文芸座
★★★★★


ずっとセピア色の映像だったのが、
ゾーンに入ったらカラーになった。
落ち着いたいつものタルコフスキーの色だが、
瑞々しい緑がきらきらしていた。
タルコフスキーは水の映像が多いなぁ。
沼とか、廃墟に溜まった水とか、、、
湿った空気にぞくぞくしながら、
何か起こるんじゃないかと気が気でなく、
目が離せないけど、ほとんど変わらない映像に、
意識を失いそうになる。。。

タルコフスキーも一度観ただけでは、なかなか難しい。
眠くなりながらも何度も観ていると、
タルコフスキー独特のパターンに慣れてきて、
段々この世界に惹きこまれるようになる。。。
に、しても眠いけど。

この映画も何度も観てるけど、
いまだにゾーンが何かとか、部屋は何だったのかとか、
ホントのところはまるでわからない。
今回ぼんやり思ったのは、
このストーカー、説教くさいし、お坊さんみたいだなってこと。
ゾーンはあの世までの、仏教なら三途の川みたいな場所で、
希望を叶える部屋ってのがあの世かな、なんて。
ってことはストーカーはあの世への使者。
煩悩の塊のような教授と作家は、
まだあの世に行く資格はなかったというわけ、、、

なんて、原作も読んでないワタシの勝手な解釈だけど、
こうやってイメージできると、
小難しそうでも、実はおとぎ話のようなものかな、
で、楽しめる。単純なワタシはそれで、よし。
解釈はいろいろあっていいと思うし。

それにしても、ラストのコップが動いてるのと、
娘の無表情なアップは意味深だったなぁ。。。
娘はある力をもってる? 神の申し子? なんてね。
こういうところもおとぎ話っぽいなって思う。

惑星ソラリス

1972年
ソビエト連邦
監督:アンドレイ・タルコフスキー 原作:スタニスワフ・レム
出演:ナターリヤ・ボンダルチュク/ドナタス・バニオニス/アナトリー・ソロニーツィン/ウラジスラフ・ドヴォルジェツキー/ユーリー・ヤルヴェト

21Aug.'10 新文芸座
★★★★★

まいったなぁ。こう来たか。
ラストにはとにかく戦慄を覚えた。
海が美しすぎるから、余計に怖い。
虚構に放り込まれたまま、放心状態。

クリスは現実的で冷徹な男だった。
成果のでないソラリスの研究を今後どうするかで、
クリスはソラリスへ出向く。
しかし、宇宙ステーションは事情が変わっていた。
ソラリスの海は人間が潜在的に抱えているものを、
物質化してしまうのだ。
クリスの妻ハリーは10年前に自殺していて、
クリスは心の奥底に追いやりながらも忘れられずにいた。
目を覚ますと、死んだはずのハリーがそこにいた。
自分の感情の物質化だと知り、殺すが、
殺しても殺してもハリーは姿を現す。
クリスが忘れられない限り、ハリーは物質化される。
結局、偽りだとわかっていながらも、
クリスは虚像のハリーを愛するようになる。。。

70年代のソ連。
外へ外へと、ついに宇宙へと意識が高まっていた時代。
この映画はSFで、宇宙といった究極の外を背景にしながら、
実は人間の自己、つまり究極の内側を追求している。
その対比が、興味深かった。

途中、首都高が映し出され、
「なんか見たことあるなぁ」って、
ぼんやりしてたら、東京だった。
特に「東京」に意味はなかったけど、
首都高って、未来都市のイメージなんだな。
狭いところに道が何層にもなってるところが、
描きやすかったのかな。

フィルムが劣化していてノイズがひどかったけど、
映像はなんとも美しい。他に言葉がないほど、美しい。

美しい映像に、
美しいハリー、
そして、美しい海。
美しいものばかりで、だから何ともいいようもなく、
そわそわする。訳もわからず、しみじみ怖い。

つまるところ、現実も虚構も自己の中にあって、
うかうかしてると、虚構に呑み込まれる???
うーーー、怖いよう。

2010-06-20

ノスタルジア

1983年 
イタリア
監督:アンドレイ・タルコフスキー
出演:オレグ・ヤンコフスキー/エルランド・ヨセフソン/デリア・ボッカルド/ドミツィアーナ・ジョルダーノ

17Jul.'08 シネマヴェーラ渋谷にて
★★★★★

この映画、TSUTAYAで何度借りても挫折して、
スクリーンじゃなきゃダメなのかと
映画館に観に行ったのに寝ちゃってしまって。
そんななのにまたもや凝りもせずリベンジ。
やってるなら観なくちゃとシネマヴェーラへ。
 今回はとりあえず寝なかった。通して全部観たはず。
朦朧としてたけど、寝てないはず。

でも映像を追うのが精一杯だった。
映像は怖いぐらいに、美しかった。
なんだかよくわかんないから、
画を観るだけでいいやって、
またもやあきらめちゃった。

神殿の水と緑と光と陰。 広場、火、蝋燭。。。
思わせぶりなものが次々でてくる。
あ、そうそう、1 + 1 = 2 じゃなくて 1 だという話。
『赤い砂漠』でも同じエピソードが描かれていて、
ちょっと興味深かった。

『ノスタルジア』っていうぐらいだから、
なつかしいんだろうな。この地が。
で、旅人にとって郷愁を感じるってことなのかな。
映画自体もなつかしいものになってるような。。。

機会があったらまた観に行く。
たぶん何度観てもわかんないと思う。
ただ、この美しさにはまた浸かってみたいのだ。
きっとまたまた朦朧としながら観るんだろうけど。
(2008.8.2)