2006年
日本
監督:今敏 原作:筒井康隆 音楽:平沢進
出演(声):林原めぐみ/江守徹/堀勝之祐/大塚明夫/山寺宏一/田中秀幸/こおろぎさとみ/坂口大助/岩田光央/愛河里花子/太田真一郎/ふくまつ進紗/川瀬晶子/泉久実子/勝杏里/宮下栄治/三戸耕三
31Oct.'10 早稲田松竹
★★★☆☆
筒井康隆っぽい話だと思ったら、
筒井康隆だった。。。
You Tube でちょろっと行進のシーンは観ていて、
音楽とそのシーンがおもしろそうだったので、
かなり期待度が高くなってて、、、
しかも追悼ということもあって、
風邪気味だってのに、並ばされ、外で待たされ、
やっとの思いで観たんだけど。。。
映画で並ぶのなんて、いつぶりだろう。
うーん。
日本のアニメの技術はすごいんだと思う。
原作は読んでないけど、筒井康隆の世界観は出てるし、
音楽は面白いし、ちゃんとまとまってるし、
文句なんてつけようもない。
だけど、なんだかもの足りなさを感じてしまった。
なんだろう。。。
アニメーションも声優も音楽も原作も、
それぞれがすごくプロなんだけど、
きっちり丁寧な仕事はしてるんだけど、
巧く混ざってないというか、、、
まとまりすぎて、それ以上に昇華してないというか、、、
うーん。
筒井康隆は本で愉しみたい。
世界観はちゃんと出てはいるんだけど、
映像化するとどうしても世界が小さくなっちゃう。
もっともっと奥行きのある話だったんじゃないかと思う。
今さんはすごく真面目な方だったんだろうな。
作品を観てそう思った。
(2010.11.29)
2010-12-01
2010-06-23
レディ・チャタレー
2006年
フランス
監督:パスカル・フェラン
原作:D.H.ロレンス
脚本:パスカル・フェラン/ロジェ・ボーボ
出演:マリナ・ハンズ/ジャン=ルイ・クロック/イポリット・ジラルド/エレーヌ・アレクサンドリディ
01May.'08 三軒茶屋シネマにて
★★★★☆
原作を読んでおくべきだったと思った。
官能小説という先入観だけで観るより、
ずっと深いものが感じられたような気がする。
ひよこを手に抱いて泣くコンスタンス。
なんだかほろりときた。
張りつめていたものがぷつんと切れちゃったんだろうな。
そんな状態の満たされないコンスタンスと、
浮世離れしたバーキン。
二人が出会ってしまったら、、、
静かに静かに燃えていく様がよくわかった。
しかも森の中の小屋だ。
なるべくして恋に落ちていくしかない。
「言葉は無用」 惹かれ合う二人には名言だと思う。
肌をよせあえればそれで満たされるのだから。
最後の展開はそれでいいのだろう。
バーキンが冷静でよかった。
成熟した大人の映画だと思った。
(2008.5.4)
フランス
監督:パスカル・フェラン
原作:D.H.ロレンス
脚本:パスカル・フェラン/ロジェ・ボーボ
出演:マリナ・ハンズ/ジャン=ルイ・クロック/イポリット・ジラルド/エレーヌ・アレクサンドリディ
01May.'08 三軒茶屋シネマにて
★★★★☆
原作を読んでおくべきだったと思った。
官能小説という先入観だけで観るより、
ずっと深いものが感じられたような気がする。
ひよこを手に抱いて泣くコンスタンス。
なんだかほろりときた。
張りつめていたものがぷつんと切れちゃったんだろうな。
そんな状態の満たされないコンスタンスと、
浮世離れしたバーキン。
二人が出会ってしまったら、、、
静かに静かに燃えていく様がよくわかった。
しかも森の中の小屋だ。
なるべくして恋に落ちていくしかない。
「言葉は無用」 惹かれ合う二人には名言だと思う。
肌をよせあえればそれで満たされるのだから。
最後の展開はそれでいいのだろう。
バーキンが冷静でよかった。
成熟した大人の映画だと思った。
(2008.5.4)
パリ、ジュテーム
2006年
フランス・ドイツ
監督:ブリュノ・ポタリデス/グリンダ・チャーダ/ガス・ヴァン・サント ほか出演:フロレンス・ミュレール/レイク・ベクティ/ギャスパー・ウリエル/スティーヴ・ブシェミ
03Apr.'07 恵比寿ガーデンシネマにて
★★★☆☆
多種多様のパリが思う存分楽しめる。
おもいっきり人間臭く描かれているのに、
パリの街が美しいからなのか、
やっぱり憧れの異国の地の物語集という印象。
ひとつひとつ独立したお話なのだけど、
統一感があり、少しづつ付いているように思った。
次々に連想させていて、18話は結局ひとつになっている。
パリの街がそうさせているんだろうなぁ。
そういう説得力がパリにはあるんだよなぁ。
パリに行きたくなっちゃった。
(2007.4.8)
フランス・ドイツ
監督:ブリュノ・ポタリデス/グリンダ・チャーダ/ガス・ヴァン・サント ほか出演:フロレンス・ミュレール/レイク・ベクティ/ギャスパー・ウリエル/スティーヴ・ブシェミ
03Apr.'07 恵比寿ガーデンシネマにて
★★★☆☆
多種多様のパリが思う存分楽しめる。
おもいっきり人間臭く描かれているのに、
パリの街が美しいからなのか、
やっぱり憧れの異国の地の物語集という印象。
ひとつひとつ独立したお話なのだけど、
統一感があり、少しづつ付いているように思った。
次々に連想させていて、18話は結局ひとつになっている。
パリの街がそうさせているんだろうなぁ。
そういう説得力がパリにはあるんだよなぁ。
パリに行きたくなっちゃった。
(2007.4.8)
恋愛睡眠のすすめ
2006年
フランス・イタリア
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル/シャルロット・ゲンズブール/アラン・シャバ/ミウ=ミウ/ピエール・ヴァネック/エマ・ド・コーヌ/オレリア・プティ
03Jun.'07 シネマライズにて
★★★★★
この世は、夢か現実か。
わざとわからなくしているように思えた。
でも、
夢でも現実でもどっちでもいいや。
ヘンテコでもキテレツでもなんでもいいや。
そんなこと問題じゃない。
恋って、夢でも現実でも、こんなものだ。
こんなものでも、だからこそ、かけがえのないものなのだ。
ずっと深く、一番奥に純粋さが隠れていて、
まさしくそれは、パンドラの箱の底の希望のようなもので、
どんなにばかげてて、おかしくて、時にはずるくても、
やっぱり憎めない。
そんなステファンが愛おしくなる。抱きしめたくなる。
ステファンもステファニーも決して健全とはいえない、
たぶん問題を抱えてるであろう匂いがぷんぷんしてた。
でも、ヘンテコでも、それでもちゃんと、恋はできるのだ。
つまんないことで悩むのがばからしくなってきた。
段ボールの街、セロファンの水、布の舟、タイムマシン、、、
子どもの頃から、
喉から手が出るほど欲しかったワンダーランドだ。
ずっと表現できずにいたものが、目の前に広がっていた。
その空間を、その時間を共有できて、ホントしあわせだった。
(2007.6.5)
フランス・イタリア
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル/シャルロット・ゲンズブール/アラン・シャバ/ミウ=ミウ/ピエール・ヴァネック/エマ・ド・コーヌ/オレリア・プティ
03Jun.'07 シネマライズにて
★★★★★
この世は、夢か現実か。
わざとわからなくしているように思えた。
でも、
夢でも現実でもどっちでもいいや。
ヘンテコでもキテレツでもなんでもいいや。
そんなこと問題じゃない。
恋って、夢でも現実でも、こんなものだ。
こんなものでも、だからこそ、かけがえのないものなのだ。
ずっと深く、一番奥に純粋さが隠れていて、
まさしくそれは、パンドラの箱の底の希望のようなもので、
どんなにばかげてて、おかしくて、時にはずるくても、
やっぱり憎めない。
そんなステファンが愛おしくなる。抱きしめたくなる。
ステファンもステファニーも決して健全とはいえない、
たぶん問題を抱えてるであろう匂いがぷんぷんしてた。
でも、ヘンテコでも、それでもちゃんと、恋はできるのだ。
つまんないことで悩むのがばからしくなってきた。
段ボールの街、セロファンの水、布の舟、タイムマシン、、、
子どもの頃から、
喉から手が出るほど欲しかったワンダーランドだ。
ずっと表現できずにいたものが、目の前に広がっていた。
その空間を、その時間を共有できて、ホントしあわせだった。
(2007.6.5)
アズールとアスマール
2006
フランス
監督・原作・脚本・デザイン:ミッシェル・オスロ
日本語版演出:高畑勲
04May'09 DVD
★★★★★
世にも美しいおとぎの世界のものがたり。
とにかく映像が美しい。
鮮やかな色が溢れていて、
原色に近いのに透明感があって、
背景のイスラム建築や市場の様子、
エキゾチックな空気感に目移りしてしまう。
そしてそして、
アズールとアスマールのこの世のものと思えない美しさ。
青年になった瞬間、はっと息を呑み込んでしまった。
どうでもいいことだけど、
ワタシはアスマールの方が趣味かな。
ストーリーはシンプルでありがちなおとぎ話。
でも伝えたいであろうメッセージも
とてもシンプルでわかりやすい。
とはいえ、何はともあれ、
映像の美しさにつきる。
(2009.5.10)
フランス
監督・原作・脚本・デザイン:ミッシェル・オスロ
日本語版演出:高畑勲
04May'09 DVD
★★★★★
世にも美しいおとぎの世界のものがたり。
とにかく映像が美しい。
鮮やかな色が溢れていて、
原色に近いのに透明感があって、
背景のイスラム建築や市場の様子、
エキゾチックな空気感に目移りしてしまう。
そしてそして、
アズールとアスマールのこの世のものと思えない美しさ。
青年になった瞬間、はっと息を呑み込んでしまった。
どうでもいいことだけど、
ワタシはアスマールの方が趣味かな。
ストーリーはシンプルでありがちなおとぎ話。
でも伝えたいであろうメッセージも
とてもシンプルでわかりやすい。
とはいえ、何はともあれ、
映像の美しさにつきる。
(2009.5.10)
2010-06-22
夜顔
2006年
ポルトガル/フランス
監督:マノエル・ド・オリヴェイラ
出演:ミシェル・ピコリ/ビュル・オジエ/リカルド・トレバ/レオノール・バルダック/ジュリア・ブイゼル
23Jun.'08 早稲田松竹にて
★★★★★
2本立てで『昼顔』と一緒に観たのだが、
もしかしたら続編としてよりも、
独立したものとして観た方が
面白かったのかもしれないと思った。
不思議な映画だった。
オーケストラのシーンが10分も続く。
パリの俯瞰の風景。彫像や建物の重厚な映像。
カットが異常に少ない。
このフレーミングがどれだけ続くんだろうと、
物語よりそっちが気になった。
やっとセヴリーヌとの食事のシーンになったのに、
台詞が気が遠くなるほど少ない。
その表情だけの演技がいつまで続くんだろうと、
またまたそんなことが気になってしまった。
で、にわとり???は、さすがに意味不明。
ミッシェル・ピコリの眼差しが
『昼顔』のそれとだぶってしまって、
やっぱり艶っぽかった。
アンリはこの再会をずっと待っていた、、、
セヴリーヌを思う、
秘めたるものを胸の奥に隠していたような眼差し。
出会ったことで、バーでは饒舌に昔の秘密を語る。
老人の穏やかに過去を辿るささやかな愉しみだ。
セブリーヌに何を贈ったのだろう。
謎は深まるばかりだけど、
わからなくていいような気がする。
これからのセヴリーヌとアンリの秘密なのだから。
その過去から38年もたったある1ページの物語。
その1ページは、移りゆく日々の中の1ページで、
ただこの日に出会ったというだけのこと。
とはいえ、その1ページがすごく丁寧で
思いのこもった70分になったということなのだけど。
百歳にならんとする巨匠オリヴェイラ監督。
その視線にただならぬ深いものを感じた。
(2008.7.01)
ポルトガル/フランス
監督:マノエル・ド・オリヴェイラ
出演:ミシェル・ピコリ/ビュル・オジエ/リカルド・トレバ/レオノール・バルダック/ジュリア・ブイゼル
23Jun.'08 早稲田松竹にて
★★★★★
2本立てで『昼顔』と一緒に観たのだが、
もしかしたら続編としてよりも、
独立したものとして観た方が
面白かったのかもしれないと思った。
不思議な映画だった。
オーケストラのシーンが10分も続く。
パリの俯瞰の風景。彫像や建物の重厚な映像。
カットが異常に少ない。
このフレーミングがどれだけ続くんだろうと、
物語よりそっちが気になった。
やっとセヴリーヌとの食事のシーンになったのに、
台詞が気が遠くなるほど少ない。
その表情だけの演技がいつまで続くんだろうと、
またまたそんなことが気になってしまった。
で、にわとり???は、さすがに意味不明。
ミッシェル・ピコリの眼差しが
『昼顔』のそれとだぶってしまって、
やっぱり艶っぽかった。
アンリはこの再会をずっと待っていた、、、
セヴリーヌを思う、
秘めたるものを胸の奥に隠していたような眼差し。
出会ったことで、バーでは饒舌に昔の秘密を語る。
老人の穏やかに過去を辿るささやかな愉しみだ。
セブリーヌに何を贈ったのだろう。
謎は深まるばかりだけど、
わからなくていいような気がする。
これからのセヴリーヌとアンリの秘密なのだから。
その過去から38年もたったある1ページの物語。
その1ページは、移りゆく日々の中の1ページで、
ただこの日に出会ったというだけのこと。
とはいえ、その1ページがすごく丁寧で
思いのこもった70分になったということなのだけど。
百歳にならんとする巨匠オリヴェイラ監督。
その視線にただならぬ深いものを感じた。
(2008.7.01)
2010-06-20
題名のない子守唄
2006年
イタリア
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
音楽:エンニオ・モリコーネ出演:クセニア・ラパポルト/ミケーレ・プラチド/アンへラ・モリーナ/マルゲリータ・ブイ/クラウディア・ジェリーニ
24Jan.'08 ギンレイホールにて
★★★★☆
音楽系の映画かと思っていたので、
いきなりの怪しい場面展開に戸惑ってしまった。
イレーネの過去がどこまでも悲惨で、忌まわしく、
これでもかこれでもかと、ひとつ解き明かされるたびに、
どんどん悪夢になっていくのは、
観ていて辛い以外の何の感情もなかった。
救いは、とりあえずそれは過去のことだということだけ。
イレーネは凛と生きていこうとするのだが、
そうであればあるほど、観てる方がやはり息が詰まる。
その過去も切り捨てることすらできず、
引きずらざるを得なくて、その事実も衝撃的で、
結局ほっとできないまま終わってしまった。
テアとの心の綾が解けていく展開が唯一、和めるところか。
それと最後は、まぁ、なんとかよかったとは思えるけど。
映画としての構成は完璧としかいいようがない。
映像も音楽も、キャスティングも。 文句をつける余地はない。
一分の妥協も許さないトルナトーレの徹底したものを感じた。
だけど、それがワタシにはどうしようもなく苦しかった。
(2008.1.29)
イタリア
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
音楽:エンニオ・モリコーネ出演:クセニア・ラパポルト/ミケーレ・プラチド/アンへラ・モリーナ/マルゲリータ・ブイ/クラウディア・ジェリーニ
24Jan.'08 ギンレイホールにて
★★★★☆
音楽系の映画かと思っていたので、
いきなりの怪しい場面展開に戸惑ってしまった。
イレーネの過去がどこまでも悲惨で、忌まわしく、
これでもかこれでもかと、ひとつ解き明かされるたびに、
どんどん悪夢になっていくのは、
観ていて辛い以外の何の感情もなかった。
救いは、とりあえずそれは過去のことだということだけ。
イレーネは凛と生きていこうとするのだが、
そうであればあるほど、観てる方がやはり息が詰まる。
その過去も切り捨てることすらできず、
引きずらざるを得なくて、その事実も衝撃的で、
結局ほっとできないまま終わってしまった。
テアとの心の綾が解けていく展開が唯一、和めるところか。
それと最後は、まぁ、なんとかよかったとは思えるけど。
映画としての構成は完璧としかいいようがない。
映像も音楽も、キャスティングも。 文句をつける余地はない。
一分の妥協も許さないトルナトーレの徹底したものを感じた。
だけど、それがワタシにはどうしようもなく苦しかった。
(2008.1.29)
2010-06-18
ボルベール<帰郷>
2006年
スペイン
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:ペネロペ・クルス/カルメン・マウラ/ロラ・ドゥエニャス/ブランカ・ポルティージョ/チュス・ランプレアヴェ
12Sep.'07 シネマイクスピアリにて
★★★★★
ラテンの女は強いなぁ。
喜怒哀楽をいちいち全身全霊でやってる感じだ。
ふりかかった運命にあれこれ悩む間もなく、
カラダが動いている。
かと言って逃避しているわけじゃなく、直面しながらも、
でも笑う、歌う。
ペネロペ・クルスはすごく迫力があって目を見張った。
有無を言わさぬ芯の強さを感じた。
彼女はかわいい役より悪女が似合うと思う。
さすが、アルモドバル。
色が溢れていた。スペインの色が。
特に赤が印象的だった。花、服、車、そして血、、、
情熱の赤、闘争的な赤。何か暗示させる深い赤。
赤いものが出てくるだけで、なんかそわそわしてしまう。
そういういわくありげな映像がやっぱり好きだ。
(2007.9.15)
スペイン
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:ペネロペ・クルス/カルメン・マウラ/ロラ・ドゥエニャス/ブランカ・ポルティージョ/チュス・ランプレアヴェ
12Sep.'07 シネマイクスピアリにて
★★★★★
ラテンの女は強いなぁ。
喜怒哀楽をいちいち全身全霊でやってる感じだ。
ふりかかった運命にあれこれ悩む間もなく、
カラダが動いている。
かと言って逃避しているわけじゃなく、直面しながらも、
でも笑う、歌う。
ペネロペ・クルスはすごく迫力があって目を見張った。
有無を言わさぬ芯の強さを感じた。
彼女はかわいい役より悪女が似合うと思う。
さすが、アルモドバル。
色が溢れていた。スペインの色が。
特に赤が印象的だった。花、服、車、そして血、、、
情熱の赤、闘争的な赤。何か暗示させる深い赤。
赤いものが出てくるだけで、なんかそわそわしてしまう。
そういういわくありげな映像がやっぱり好きだ。
(2007.9.15)
ヒトラーの贋札
2006年
ドイツ・オーストラリア
監督・脚本:ステファン・ルツォヴィッキー
出演:カール・マルコヴィクス/アウグスト・ディール/デーヴィト・シュトリーゾフ/アウグスト・ツィルナー/マルティン・ブラムバッハ
31Jun.'08 早稲田松竹にて
★★★★★
究極のジレンマと矛盾の贋札づくり。
「今日の銃殺より明日のガス室」というサリーの台詞。
何が正義なのか、、、
正しいことなんて収容所では虚しいだけだ。
壁一枚向うでは日々、銃殺が行われている。
ポンド紙幣の贋札の成功のご褒美にピンポン台が贈られる。
そんなところでどうしてピンポンなど楽しめるのだろう。
贋札の技術者たちの待遇は収容所と思えないほどいいのだが、
こういうことが彼らの神経を逆なでしてじりじりと追いつめる。
カール・マルコヴィクスの淡々とした演技がすばらしかった。
眼孔にいつも力が入ってる感じがせつなかった。
禿げてても艶っぽいし。
贋札や偽パスポートの偽造の細かな作業や道具にも
興味をそそられる。
やっちゃいけないことって、覗きたくなる。
けど、命を賭けた贋札づくりだからか、妙に緊張した。
最後までぴーんと張りつめたものの中で、
無理難題を押し付けられたりしないかとそわそわしながら、
観ていた。
(2008.6.5)
ドイツ・オーストラリア
監督・脚本:ステファン・ルツォヴィッキー
出演:カール・マルコヴィクス/アウグスト・ディール/デーヴィト・シュトリーゾフ/アウグスト・ツィルナー/マルティン・ブラムバッハ
31Jun.'08 早稲田松竹にて
★★★★★
究極のジレンマと矛盾の贋札づくり。
「今日の銃殺より明日のガス室」というサリーの台詞。
何が正義なのか、、、
正しいことなんて収容所では虚しいだけだ。
壁一枚向うでは日々、銃殺が行われている。
ポンド紙幣の贋札の成功のご褒美にピンポン台が贈られる。
そんなところでどうしてピンポンなど楽しめるのだろう。
贋札の技術者たちの待遇は収容所と思えないほどいいのだが、
こういうことが彼らの神経を逆なでしてじりじりと追いつめる。
カール・マルコヴィクスの淡々とした演技がすばらしかった。
眼孔にいつも力が入ってる感じがせつなかった。
禿げてても艶っぽいし。
贋札や偽パスポートの偽造の細かな作業や道具にも
興味をそそられる。
やっちゃいけないことって、覗きたくなる。
けど、命を賭けた贋札づくりだからか、妙に緊張した。
最後までぴーんと張りつめたものの中で、
無理難題を押し付けられたりしないかとそわそわしながら、
観ていた。
(2008.6.5)
4分間のピアニスト
2006年
ドイツ
監督・脚本:クリス・クラウス
出演:ハンナー・ヘルツシュプルング/モニカ・ブライブトロイ/スヴェン・ピッピッヒ/リッキー・ミューラー/ヤスミン・タバタバイ
12Dec.'07 シネスイッチ銀座にて
★★★★☆
映画が始まって、
光の感じがまさにドイツを物語っていて、
きっと好きな映画だと思った。
才能って、凄まじい。
周りをどこまでも傷つけないわけにはいかない。
でもワタシはそんな才能はすごいなぁと思うだけ。
さして興味もない。
それよりもそんな才能に
翻弄される老女の方が興味深かった。
彼女をここまで突き動かせるエネルギーの凄み。
まるい眼鏡の奥で何をかをいわんとしている眼光。
聴いてしまったら、
もう放っておくわけにはいかない、
彼女の意志。その使命。そして愛情。
ただ話としては、
欲張りすぎだよな感は否めない。
ナチス、同性愛、はなくてもいいテーマなのでは。
ジェニーの才能を軸にその生い立ちがメインで、
老女は気難しい厳しい先生で、
その苦悩が描かれていれば、
それで満足できたと思う。
(2007.12.14)
ドイツ
監督・脚本:クリス・クラウス
出演:ハンナー・ヘルツシュプルング/モニカ・ブライブトロイ/スヴェン・ピッピッヒ/リッキー・ミューラー/ヤスミン・タバタバイ
12Dec.'07 シネスイッチ銀座にて
★★★★☆
映画が始まって、
光の感じがまさにドイツを物語っていて、
きっと好きな映画だと思った。
才能って、凄まじい。
周りをどこまでも傷つけないわけにはいかない。
でもワタシはそんな才能はすごいなぁと思うだけ。
さして興味もない。
それよりもそんな才能に
翻弄される老女の方が興味深かった。
彼女をここまで突き動かせるエネルギーの凄み。
まるい眼鏡の奥で何をかをいわんとしている眼光。
聴いてしまったら、
もう放っておくわけにはいかない、
彼女の意志。その使命。そして愛情。
ただ話としては、
欲張りすぎだよな感は否めない。
ナチス、同性愛、はなくてもいいテーマなのでは。
ジェニーの才能を軸にその生い立ちがメインで、
老女は気難しい厳しい先生で、
その苦悩が描かれていれば、
それで満足できたと思う。
(2007.12.14)
善き人のためのソナタ
2006年
ドイツ
監督・脚本:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
音楽:ガブリエル・ヤレド出演:ウルリッヒ・ミューエ/マルティナ・ゲデック/セバスチャン・コッホ
07Feb.'08 目黒シネマにて
★★★★★
いつ何時も背筋がしゃんとしていて、寡黙で一切無駄がなく、
でも眼孔だけがどこまでも深く鋭い。
非情なまでに任務を遂行する大尉。
ロボットのように国家に仕えていたはずが、
ソナタを聴いてしまった。
彼にも人間の血が流れていたのだ。
タイプライターの字がこれほどまで、妖しく艶っぽいなんて。
重い空気をずっと抱えながら、
密かにそうせざるを得ない喜びにほっこりするものを感じた。
昼のシーンがないわけではないのに、
なんだか仄暗い印象。だからなのか、
最後のほんのちょっと微笑んだ顔がすごく明るく見えた。
(2008.2.8)
ドイツ
監督・脚本:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
音楽:ガブリエル・ヤレド出演:ウルリッヒ・ミューエ/マルティナ・ゲデック/セバスチャン・コッホ
07Feb.'08 目黒シネマにて
★★★★★
いつ何時も背筋がしゃんとしていて、寡黙で一切無駄がなく、
でも眼孔だけがどこまでも深く鋭い。
非情なまでに任務を遂行する大尉。
ロボットのように国家に仕えていたはずが、
ソナタを聴いてしまった。
彼にも人間の血が流れていたのだ。
タイプライターの字がこれほどまで、妖しく艶っぽいなんて。
重い空気をずっと抱えながら、
密かにそうせざるを得ない喜びにほっこりするものを感じた。
昼のシーンがないわけではないのに、
なんだか仄暗い印象。だからなのか、
最後のほんのちょっと微笑んだ顔がすごく明るく見えた。
(2008.2.8)
ラベル:
★★★★★,
2006年,
その他のヨーロッパ 映画,
ドイツ,
戦争のはなし
2010-06-17
君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956
2006年
ハンガリー
監督:クリスティナ・ゴダ
出演:イヴァーン・フェニェー/カタ・ドボー/シャーンドル・チャーニ/カーロイ・ゲステシ/イルディコー・バーンシャーギ/タマーショ・ヨルダーン
31Jun.'08 早稲田松竹にて
★★★★☆
美しい古都に戦車は似つかわしくない。
なのに、一瞬にして戦火となる街。
どんどん激しくなるスクリーンをみながら、
守るべきものは何だろうとぼんやり考えていた。
ハンガリー側の映画なので仕方がないのかもしれないが、
プロパガンダっぽさが拭えないのがどうにも気になった。
が、しかしこれは冷戦がゆえの悲劇である。
この映画を観なければ、
この悲惨で理不尽な史実を知ないまま、
遠い国で起きたぐらいのことでしかなかったかもしれない。
そういう意味では観てよかったと思う。
水球の選手でオリンピックをめざすカルチ。
自由を求めて体制に反して運動するヴィキに惹かれる。
どっちつかずのカルチの笑顔がへらへらしたものに見えるのは、
後先を考えない若者特有の行動のようでありながら、
その奥には抱えきれないジレンマがあっただろうと思う。
思いを馳せてメルボルンにいき、
水球がソ連より高い表彰台に立ったとしても、
ハンガリーに自由は戻ってはこなかった。
ヴィキの覚悟をきめた揺るがない佇まいが印象的だった。
(2008.6.05)
ハンガリー
監督:クリスティナ・ゴダ
出演:イヴァーン・フェニェー/カタ・ドボー/シャーンドル・チャーニ/カーロイ・ゲステシ/イルディコー・バーンシャーギ/タマーショ・ヨルダーン
31Jun.'08 早稲田松竹にて
★★★★☆
美しい古都に戦車は似つかわしくない。
なのに、一瞬にして戦火となる街。
どんどん激しくなるスクリーンをみながら、
守るべきものは何だろうとぼんやり考えていた。
ハンガリー側の映画なので仕方がないのかもしれないが、
プロパガンダっぽさが拭えないのがどうにも気になった。
が、しかしこれは冷戦がゆえの悲劇である。
この映画を観なければ、
この悲惨で理不尽な史実を知ないまま、
遠い国で起きたぐらいのことでしかなかったかもしれない。
そういう意味では観てよかったと思う。
水球の選手でオリンピックをめざすカルチ。
自由を求めて体制に反して運動するヴィキに惹かれる。
どっちつかずのカルチの笑顔がへらへらしたものに見えるのは、
後先を考えない若者特有の行動のようでありながら、
その奥には抱えきれないジレンマがあっただろうと思う。
思いを馳せてメルボルンにいき、
水球がソ連より高い表彰台に立ったとしても、
ハンガリーに自由は戻ってはこなかった。
ヴィキの覚悟をきめた揺るがない佇まいが印象的だった。
(2008.6.05)
2010-06-16
やわらかい手
2006年
イギリス・フランス・ベルギー・ドイツ
監督:サム・ガルバルスキ
出演:マリアンヌ・フェイスフル/ミキ・マノイロヴィッチ/ケヴィン・ビショップ/シボーン・ヒューレット/ドルカ・グリルシュ
12Jun.'08 ギンレイホールにて
★★★★★
『やわらかい手』というタイトルに惹かれていたのだが、
まさかそんなことだったとは!
まさに、ゴッドハンド。
人生何で変わるかわかんないものだ。
絶体絶命のピンチに、その手が救世主となるなんてね。
何もできないと思っていたマギーにも
人を喜ばせることができるとわかったら、
みるみる顔つきが変わって明るくなっていった。
職場の壁にお気に入りの絵とか飾り出した時は、
おばさんはこうでなくちゃ、図々しく、たくましくだわ、
ってつい応援したくなった。
マギーが自信をもったことで、
大切なものと要らないものがはっきり浮き彫りになっていく。
マギーが変わったことで、周りが少しづつ変わっていく。
そうなんだよなぁ。
状況を変えたければ、自分が変わらないとなんだよなぁ。
でも息子にはこれって、絶対イヤなのね。
どうにも理性的にはなれそうもなかったもんね。
傍でみてたら、いいじゃん、これぐらいって思うけど。
ま、しょうがないか。
個人的にはクラブのオーナー、ミキがツボだった。
(2008.6.24)
イギリス・フランス・ベルギー・ドイツ
監督:サム・ガルバルスキ
出演:マリアンヌ・フェイスフル/ミキ・マノイロヴィッチ/ケヴィン・ビショップ/シボーン・ヒューレット/ドルカ・グリルシュ
12Jun.'08 ギンレイホールにて
★★★★★
『やわらかい手』というタイトルに惹かれていたのだが、
まさかそんなことだったとは!
まさに、ゴッドハンド。
人生何で変わるかわかんないものだ。
絶体絶命のピンチに、その手が救世主となるなんてね。
何もできないと思っていたマギーにも
人を喜ばせることができるとわかったら、
みるみる顔つきが変わって明るくなっていった。
職場の壁にお気に入りの絵とか飾り出した時は、
おばさんはこうでなくちゃ、図々しく、たくましくだわ、
ってつい応援したくなった。
マギーが自信をもったことで、
大切なものと要らないものがはっきり浮き彫りになっていく。
マギーが変わったことで、周りが少しづつ変わっていく。
そうなんだよなぁ。
状況を変えたければ、自分が変わらないとなんだよなぁ。
でも息子にはこれって、絶対イヤなのね。
どうにも理性的にはなれそうもなかったもんね。
傍でみてたら、いいじゃん、これぐらいって思うけど。
ま、しょうがないか。
個人的にはクラブのオーナー、ミキがツボだった。
(2008.6.24)
ブラインドサイト 〜小さな登山者たち〜
2006年
イギリス
監督:ルーシー・ウォーカー
出演:チベット盲学校の子どもたち/サブリエ・テンバーケン/エリック・ヴァイエンマイヤー
24Aug.'07 シネマライズにて
★★★★☆
どの国にも、どこにでも謂われのない差別があるのだと、
あらためて教えられた。
チベットはその歴史や背景はいろんなことがあるが、
チベット自体、
その人々はとても穏やかな国民性だと思っていた。
なのに、盲目の人たちにこんな辛辣な差別があったとは。
あともう少しというところで下山を決定した一行。
その賛否はいろいろあるだろう。
当の子どもたちの意見にもちゃんと耳を傾けてよと思った。
頭が痛かった子は「もう痛くないのに」って言っていた。
子どものころ、
大人が勝手に気をつかって何かしてくれることに、
「違うのに。そうじゃないのに」と感じていながら
何も言えなかった、
そんなもどかしさを思い出した。
その反面、下山した一行の決断も評価したい。
「目的は頂上じゃない」
というサブリエの言葉は印象的だった。
山はそんなに甘くはない。
ここで子どもたちが悔しく感じたのなら、それも経験だ。
あきらめることの勇気も、必要なことなのだ。
下山してからの子どもたちの生き生きした顔。
明らかに成長していた。
あの明るい突き抜けた顔をみせつけられたら、
この先の彼らの可能性は無限大だと思わずにはいられない。
彼らの頂上は、
これからのそれぞれの人生にあるということなのかもしれない。
(2007.8.25)
イギリス
監督:ルーシー・ウォーカー
出演:チベット盲学校の子どもたち/サブリエ・テンバーケン/エリック・ヴァイエンマイヤー
24Aug.'07 シネマライズにて
★★★★☆
どの国にも、どこにでも謂われのない差別があるのだと、
あらためて教えられた。
チベットはその歴史や背景はいろんなことがあるが、
チベット自体、
その人々はとても穏やかな国民性だと思っていた。
なのに、盲目の人たちにこんな辛辣な差別があったとは。
あともう少しというところで下山を決定した一行。
その賛否はいろいろあるだろう。
当の子どもたちの意見にもちゃんと耳を傾けてよと思った。
頭が痛かった子は「もう痛くないのに」って言っていた。
子どものころ、
大人が勝手に気をつかって何かしてくれることに、
「違うのに。そうじゃないのに」と感じていながら
何も言えなかった、
そんなもどかしさを思い出した。
その反面、下山した一行の決断も評価したい。
「目的は頂上じゃない」
というサブリエの言葉は印象的だった。
山はそんなに甘くはない。
ここで子どもたちが悔しく感じたのなら、それも経験だ。
あきらめることの勇気も、必要なことなのだ。
下山してからの子どもたちの生き生きした顔。
明らかに成長していた。
あの明るい突き抜けた顔をみせつけられたら、
この先の彼らの可能性は無限大だと思わずにはいられない。
彼らの頂上は、
これからのそれぞれの人生にあるということなのかもしれない。
(2007.8.25)
クィーン
2006年
イギリス・フランス・イタリア
監督:スティーヴン・フリアーズ
脚本:ピーター・モーガン
出演:ヘレン・ミレン/マイケル・シーン/ジェイムズ・クロムウェル
05Oct.'07 早稲田松竹にて
★★★★☆
どうしてもダイアナ妃の側からみてしまいがちだけど、
エリザベス女王の側もみることができて、よかったと思う。
王室って、もっと頑としているものかと思っていたが、
結構国民の意見なんかに翻弄されているんだと、新鮮だった。
そういう場面が出てくるたびに、
我が国の皇室はどうなんだろうと思わざるをえなかった。
国民の声が健全に届いていることを切に願うばかりだ。
立場というものは、人間関係をホントに複雑にさせる。
王室でなければ、女王でなければ、単なる嫁姑の関係なら、
ダイアナがここまで疎ましい存在にはならなかっただろう。
鹿の場面での女王の涙は王室云々を超えていたと思う。
だが、そうはいっても女王は女王なわけで、
それでもそこを乗り越えて民衆に答えた女王は、
やはり女王だった。
ヘレン・ミレンの気品ある演技は圧巻。
美しい女王だった。
(2007.10.8)
イギリス・フランス・イタリア
監督:スティーヴン・フリアーズ
脚本:ピーター・モーガン
出演:ヘレン・ミレン/マイケル・シーン/ジェイムズ・クロムウェル
05Oct.'07 早稲田松竹にて
★★★★☆
どうしてもダイアナ妃の側からみてしまいがちだけど、
エリザベス女王の側もみることができて、よかったと思う。
王室って、もっと頑としているものかと思っていたが、
結構国民の意見なんかに翻弄されているんだと、新鮮だった。
そういう場面が出てくるたびに、
我が国の皇室はどうなんだろうと思わざるをえなかった。
国民の声が健全に届いていることを切に願うばかりだ。
立場というものは、人間関係をホントに複雑にさせる。
王室でなければ、女王でなければ、単なる嫁姑の関係なら、
ダイアナがここまで疎ましい存在にはならなかっただろう。
鹿の場面での女王の涙は王室云々を超えていたと思う。
だが、そうはいっても女王は女王なわけで、
それでもそこを乗り越えて民衆に答えた女王は、
やはり女王だった。
ヘレン・ミレンの気品ある演技は圧巻。
美しい女王だった。
(2007.10.8)
敬愛なるベートーヴェン
2006年
イギリス・ハンガリー
監督:アニエスカ・ホランド
出演:エド・ハリス/ダイアン・クルーガー/マシュー・グード/ラルフ・ライアック/ジョー・アンダーソン/ビル・スチュワート
21Jan.'07 シアターN渋谷にて
★★★☆☆
エド・ハリスはがんばっていたと思う。
このベートーヴェン、悪くはなかったと思う。
人間くささがたっていたせいか、
神に近い存在とかってことを語られても厭味はなかった。
妙に納得した。
アンナ・ホルツはかわいかった。
若さも含めて。 う〜ん、でもそうだな、
おんなのこって感じだった。
第九の場面は確かに圧巻。
カラダに音がびんびん伝わってきた。
この10分ちょっとを堪能できただけでも
この映画の価値はあったかもしれない。
でも、なんだろう。
この時代背景にして建物とかも重厚で立派だし、
衣装もそれなりなのに、
なんか重みというか深みというか、
が感じられなかった。
とにかく気になってしょうがなかったのは、
むやみやたらに望遠レンズを多用している映像。
効果を狙ってるのだとしたら、うるさすぎ。やりすぎ。
もっと、しっとり見せて欲しかった。
光のかんじはすごく好みだったのだけど。
それが残念だった。
(2007.1.22)
イギリス・ハンガリー
監督:アニエスカ・ホランド
出演:エド・ハリス/ダイアン・クルーガー/マシュー・グード/ラルフ・ライアック/ジョー・アンダーソン/ビル・スチュワート
21Jan.'07 シアターN渋谷にて
★★★☆☆
エド・ハリスはがんばっていたと思う。
このベートーヴェン、悪くはなかったと思う。
人間くささがたっていたせいか、
神に近い存在とかってことを語られても厭味はなかった。
妙に納得した。
アンナ・ホルツはかわいかった。
若さも含めて。 う〜ん、でもそうだな、
おんなのこって感じだった。
第九の場面は確かに圧巻。
カラダに音がびんびん伝わってきた。
この10分ちょっとを堪能できただけでも
この映画の価値はあったかもしれない。
でも、なんだろう。
この時代背景にして建物とかも重厚で立派だし、
衣装もそれなりなのに、
なんか重みというか深みというか、
が感じられなかった。
とにかく気になってしょうがなかったのは、
むやみやたらに望遠レンズを多用している映像。
効果を狙ってるのだとしたら、うるさすぎ。やりすぎ。
もっと、しっとり見せて欲しかった。
光のかんじはすごく好みだったのだけど。
それが残念だった。
(2007.1.22)
ONCE ダブリンの街角で
2006年
アイルランド
監督・脚本:ジョン・カーニー
出演:グレン・ハンサード/マルケタ・イルグロヴァ/ヒュー・ウォルシュ/ゲリー・ヘンドリック/アラスター・フォーリー
25May.'08 早稲田松竹にて
★★☆☆☆
映画としては好きな雰囲気満載だった。
10セントの出会いも洒落ていると思った。
特に楽器屋での
ピアノとギターのアンサンブルには涙が滲んだ。
途中まではほっこりしながらココロ穏やかに観てた。
彼女が歌詞を付けることになった”IF YOU WONT ME"
夜の街を「私が欲しいなら私を満たして」の
リフレインで闊歩してる。
これで一気にしらけてしまった。
欲求不満をまともにひけらかしてどうする。
この言葉が字幕に何度でてきたか、、、
If you wont me,satisfy me.
歌詞自体もどうかと思うけどね。
直訳すれば確かにそのままだ。
でもこの訳詞はないでしょ。
もうちょっとなんかあるでしょ。
彼女の心情としては
盛り上がっていこうとしてるシーンなんだから。
数多く映画は観てるけど、
字幕でしらけるなんてめったにないことだ。
それにびっくりした。
ひとつの台詞がつまんない映画を輝かせることもあれば、
その逆もある。映画って怖い。
こうなると、ストーリーは最後まで陳腐だし、
ダブリンだのチェコ移民だのの必然性がよくわからない。
救いは音楽だけかな。
(2008.5.27)
アイルランド
監督・脚本:ジョン・カーニー
出演:グレン・ハンサード/マルケタ・イルグロヴァ/ヒュー・ウォルシュ/ゲリー・ヘンドリック/アラスター・フォーリー
25May.'08 早稲田松竹にて
★★☆☆☆
映画としては好きな雰囲気満載だった。
10セントの出会いも洒落ていると思った。
特に楽器屋での
ピアノとギターのアンサンブルには涙が滲んだ。
途中まではほっこりしながらココロ穏やかに観てた。
彼女が歌詞を付けることになった”IF YOU WONT ME"
夜の街を「私が欲しいなら私を満たして」の
リフレインで闊歩してる。
これで一気にしらけてしまった。
欲求不満をまともにひけらかしてどうする。
この言葉が字幕に何度でてきたか、、、
If you wont me,satisfy me.
歌詞自体もどうかと思うけどね。
直訳すれば確かにそのままだ。
でもこの訳詞はないでしょ。
もうちょっとなんかあるでしょ。
彼女の心情としては
盛り上がっていこうとしてるシーンなんだから。
数多く映画は観てるけど、
字幕でしらけるなんてめったにないことだ。
それにびっくりした。
ひとつの台詞がつまんない映画を輝かせることもあれば、
その逆もある。映画って怖い。
こうなると、ストーリーは最後まで陳腐だし、
ダブリンだのチェコ移民だのの必然性がよくわからない。
救いは音楽だけかな。
(2008.5.27)
麦の穂をゆらす風
2006年
イギリス・アイルランド・フランス
監督:ケン・ローチ
出演:キリアン・マーフィ/ポーリック・デラニー/リーアム・カニンガム/オーラ・フィッツジェラルド
25Jan.'07 シネカノン有楽町にて
★★★★★
こんなに怖い、おそろしさを感じた映画はないと思う。
どうしても行き詰まるしかない息苦しさ。
静かに淡々と、でも痛さをカラダじゅうで感じながらの126分。
矛盾が矛盾を呼び、 解きほどけない迷路に落としこまれる。
初めの敵はイギリス大国だったのが、
いづれ、内戦にすり替わり、
気がつくと仲間だったはずの、友達や兄弟が敵になる。
どうしても免れない戦争の構図。
あらためて、戦争の残酷さを突きつけられた。
(2007.1.26)
イギリス・アイルランド・フランス
監督:ケン・ローチ
出演:キリアン・マーフィ/ポーリック・デラニー/リーアム・カニンガム/オーラ・フィッツジェラルド
25Jan.'07 シネカノン有楽町にて
★★★★★
こんなに怖い、おそろしさを感じた映画はないと思う。
どうしても行き詰まるしかない息苦しさ。
静かに淡々と、でも痛さをカラダじゅうで感じながらの126分。
矛盾が矛盾を呼び、 解きほどけない迷路に落としこまれる。
初めの敵はイギリス大国だったのが、
いづれ、内戦にすり替わり、
気がつくと仲間だったはずの、友達や兄弟が敵になる。
どうしても免れない戦争の構図。
あらためて、戦争の残酷さを突きつけられた。
(2007.1.26)
街のあかり
2006年
フィンランド・ドイツ・フランス
監督・製作・脚本・編集:アキ・カウリスマキ
出演:ヤンネ・フーティアイネン/マリア・ヤンヴェンヘルミ/カティ・オウティネン/マリア・ヘイスカネン/イルッカ・コイヴラ
26Aug.'07 ユーロスペースにて
★★★★★
とにかく静かな映画。
多くを語らず、映像もストーリーも淡々としている。
主人公は無口で孤独で求めるものが少ない男。
でもこの淡々さがワタシにはたまらない。
淡々としていても、決して飽きない。
静かで無口で淡々としているからこそ、
浮き彫りになるものはとても饒舌で、
語りかけるものをとても濃く感じる。
この主人公、負け犬だとかだらしないとか、
そんなキーワードになっているけど、それはどうだろう。
ここまで徹底して、自分にふりかかる災難を、
抗議するわけでもなく、騒がず、いい訳すらせず、
自分の運命として受け入れる。
それって、実は簡単にできることではないと思う。
確かに自分から何かを掴もうとしない人だ。
それでも、 最後に彼に訪れそうなささやかな気配は、
うらやましいぐらいこの上ない幸せを予感させる。
最後に救われたほんの数分のなんと至福だったことか。
街の女、情婦は美女ということになっているが、
彼女の目がちょっと寄り目なのが、
コケティッシュで、 なんか滑稽味があって、
興味を惹きつけていた。
この目で騙すとかいわれてもなぁ、、、みたいな。
でも純真無垢な主人公はまんまと騙されるんだけど。
そういうことのひとつひとつが、妙にニクいし巧いと思う。
(2007.9.2)
フィンランド・ドイツ・フランス
監督・製作・脚本・編集:アキ・カウリスマキ
出演:ヤンネ・フーティアイネン/マリア・ヤンヴェンヘルミ/カティ・オウティネン/マリア・ヘイスカネン/イルッカ・コイヴラ
26Aug.'07 ユーロスペースにて
★★★★★
とにかく静かな映画。
多くを語らず、映像もストーリーも淡々としている。
主人公は無口で孤独で求めるものが少ない男。
でもこの淡々さがワタシにはたまらない。
淡々としていても、決して飽きない。
静かで無口で淡々としているからこそ、
浮き彫りになるものはとても饒舌で、
語りかけるものをとても濃く感じる。
この主人公、負け犬だとかだらしないとか、
そんなキーワードになっているけど、それはどうだろう。
ここまで徹底して、自分にふりかかる災難を、
抗議するわけでもなく、騒がず、いい訳すらせず、
自分の運命として受け入れる。
それって、実は簡単にできることではないと思う。
確かに自分から何かを掴もうとしない人だ。
それでも、 最後に彼に訪れそうなささやかな気配は、
うらやましいぐらいこの上ない幸せを予感させる。
最後に救われたほんの数分のなんと至福だったことか。
街の女、情婦は美女ということになっているが、
彼女の目がちょっと寄り目なのが、
コケティッシュで、 なんか滑稽味があって、
興味を惹きつけていた。
この目で騙すとかいわれてもなぁ、、、みたいな。
でも純真無垢な主人公はまんまと騙されるんだけど。
そういうことのひとつひとつが、妙にニクいし巧いと思う。
(2007.9.2)
2010-06-15
幻影師アイゼンハイム
2006年
アメリカ・チェコ
監督・脚本:ニール・バーガー
原作:スティーヴン・ミルハウザー
出演:エドワード・ノートン/ポール・ジアマッティ/ジェシカ・ビール/ルーファス・シーウェル
25Jun.'08 シャンテ・シネにて
★★★★☆
すっかり騙された、欺かれた(笑)
すっかりご無沙汰だったエドワード・ノートン。
やっぱり存在感がある。巧いよなぁ。
もっととんがったイメージだったのが、
役柄のせいか、
ずいぶんと柔らかくなった気がする。
でも髭は馴染んでないなぁと
ずっと気になってしまった。
なんでこの髭にしたんだろう。。。
19世紀のヨーロッパのイリュージョン。
この設定も陰影のある映像もCGの多用も
ありがちなんだけど、
最後まですんなり物語に入り込めて無条件に愉しめる。
安心して肩の力を抜いて没頭できる。
で、しっかり欺かれたけど、
それがとても心地よく感じる欺かれ方だった。
ウール警部が味があってなかなかよかった。
(2008.7.01)
アメリカ・チェコ
監督・脚本:ニール・バーガー
原作:スティーヴン・ミルハウザー
出演:エドワード・ノートン/ポール・ジアマッティ/ジェシカ・ビール/ルーファス・シーウェル
25Jun.'08 シャンテ・シネにて
★★★★☆
すっかり騙された、欺かれた(笑)
すっかりご無沙汰だったエドワード・ノートン。
やっぱり存在感がある。巧いよなぁ。
もっととんがったイメージだったのが、
役柄のせいか、
ずいぶんと柔らかくなった気がする。
でも髭は馴染んでないなぁと
ずっと気になってしまった。
なんでこの髭にしたんだろう。。。
19世紀のヨーロッパのイリュージョン。
この設定も陰影のある映像もCGの多用も
ありがちなんだけど、
最後まですんなり物語に入り込めて無条件に愉しめる。
安心して肩の力を抜いて没頭できる。
で、しっかり欺かれたけど、
それがとても心地よく感じる欺かれ方だった。
ウール警部が味があってなかなかよかった。
(2008.7.01)
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