2010-08-31

江戸川乱歩の陰獣

1977年
日本
監督:加藤泰 原作:江戸川乱歩
出演:あおい輝彦/香山美子/大友柳太朗/川津祐介/中山仁/仲谷昇/野際陽子/田口久美/加賀まりこ/尾藤イサオ/任田順好/若山富三郎/藤岡琢也/菅井きん/倍賞美津子

28Aug.'10 新文芸座
★★★☆☆

いやいや、悪くはないとは思うんだけど。
なんだろう。何が足りないのか、
何が違うのか。。。

香山美子は艶かしかった。
楚々とした着物姿の虫も殺さぬような顔した女で、
しかし実はとんだ食わせ者だったってのが、
うまく描かれてたと思う。
自分で寒川に相談しておきながら、
寒川が謎解きをしていこうとすると、
ココロここにあらず、我関せず、な感じで、
気持ちはもう、、、違うところにいっちゃってる。。。
その表情になんだかそそられちゃった。

なんだけど、
その肝心要の寒川の謎解きが、、、うーん。
全体的に雰囲気はあるだけに、
ここが棒読みだとちょっとツライ。。。
棒読みというか、一生懸命すぎるというか、
がんばっちゃってるというか、力が入りすぎてるというか、
ヘっ?て思って、ふとこっちが我にかえっちゃったよ。
ここは幻想に漂わさせてほしかった。。。

でも、変に回想シーンとか入れてないところは、
よかったと思う。
ワタシは原作読んでないけど、トリックはよくわかったし。
これ以上説明する必要はないと思う。
あ〜、だからこそ酔わせてほしかった。残念。


あとやっぱり、囲碁のシーンは好き。
直接的に云わずに、何を意味しているのか、
映像と音で怪しく表現してるのは、面白かった。
ちょっと、ぞくぞくしたし。
加藤泰監督は、映像の名手だったのだそう。
だからか。いろいろ駆使してるのは、わかる。
囲碁のシーンは引いたところから、ローアングルだったり、
いきなり目のアップだったり、と、
くるくる変わることで、臨場感というか、
心理的な緊張感が伝わっていいと思った。

けど、どこの場面だったか忘れたけど、
寒川と静子を望遠レンズですごく近くにして、
重なるように見せておきながら、
いきなり標準レンズの画角に切り替わったところがあって、
ここでもまた、ワタシは、はたと我にかえっちゃったのよ。
望遠で、ここまで寄って、これだけピントを合わすには、
光量もそれなりに必要になってくるし、
よほどじゃなければやらなくてもいいと思うんだけど、
この時代の撮り方なのかな。
他の監督の作品とかでも、結構見る。
ワタシにはその良さがわからない。
なんか鼻について、あまり好きじゃない。
ま、それはいいけど、
違和感のある画角の切り替えはどうかと思う。
細かいことで申し訳ないけど、こういうことで、
ぽんと現実に戻されちゃうのよ。
ワタシは乱歩の世界に浸りたくて観てるんだから。

とにかく、ワタシにはあと一歩って感じだった。
全体的な雰囲気と余計なことをしてないところは、
好きだっただけに、なんだかもったいないなって、思う。

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