2005年
フランス/オーストリア/ドイツ/イタリア
監督:ミヒャエル・ハネケ
出演:ダニエル・オートゥイユ/ジュリエット・ビノシュ/モーリス・ベニシュー/アニー・ジラルド/ベルナール・ル・コック/ワリッド・アフキ/レスター・マクドンスキ
12Aug.'09 DVD
★★★★★
すっきりしない不安感だけが残ったまま、
終わってしまった。
あんまりすっきりしないので、もう一度観たけど、
誰がビデオを送りつけた犯人
(犯人といっても、ビデオと絵を送っただけなんだけど)
かは、わからなかった。
あと、予告で衝撃のラストといっているシーンも、
巻き戻してみて、ようやく見つけたけど、
それがどうビデオと関係があるのかはやっぱり、不明。
いろんな方のレビューやブログを拝読したものの、
そういう解釈もあるなー、どまり。
ただ、ああだ、こうだと、いろんなふうに考えられるのは、
この映画の面白いところなのかもしれない。
監督も「誰がビデオを送ったかは重要ではない」と、
いっているし、犯人探しはあまり意味がなさそう。
で、もうひとつ腑に落ちないのが、マジッド。
なぜ、死ななくちゃならなかったんだろう。
ジョルジュへの見せしめ?
そりゃ裕福じゃないし、移民の子どもで苦労もあったろうし、
幼い頃のジョルジュの仕打ちは許せないかもしれないけど、
でも、息子は立派に成長しるし、
それなりに生きているように見えたのに。。。
見せしめだろうが何だろうが、
ジョルジュのために死ぬなんてあり得ないと思う。
じゃ、なぜ?
だけど、ひとつだけいえるのは、
ジョルジュはマジッドが死んだことで、
またひとつ「疚しさ」を抱えなくてはならなくなった。
マジッドに再会できたのは、
6才の時についてしまった嘘の清算をするいい機会だったはず。
なのに、ジョルジュはビデオのことばかりで、
結局それは自分の不安を解消したかっただけで、
マジッドを気遣いもせず、
謝罪するなんてことに到底及ばなかった。
それどころか脅迫めいたことまで言っていた。
お金持ちで教養のあるジョルジュ。
品位などかけらも見せることなく、
使用人の息子のマジッドをいまだに蔑んでいた。
傲慢という罠に思いっきり嵌っていた。
表向きには犯罪者ではないし、
これからも今まで通りの暮らしができるだろう。
でも、目の前で起きたことはあまりに強烈で、
今度ばかりはどんなに封じたくても、
封じきれるようなものではない。
死ぬまで、このずっしりと重い「疚しさ」という荷物を、
持ち続けなくてはならなくなってしまったのだ。
これって、どんな罰より耐えがたいことだと思う。
だんだん背筋が寒くなってきた。。。
やっぱり、ハネケだ。
(2009.8.14)
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