アメリカ
監督・脚本:ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン
原作:コーマック・マッカーシー
出演:トミー・リー・ジョーンズ/ハビエル・バルデム/ジョシュ・ブローリン/ケリー・マクドナルド
23Mar.'08 ワーナーマイカルシネマズ新百合ケ丘にて
★★★★★
テキサスの荒涼とした砂漠の景色の映像が映った瞬間、
コーエン兄弟だなぁとそれだけで納得できた。
音楽もほとんどなく、台詞も最小限。
音がないので、逆にいろんな音が気になる。
足音、風の音、息づかい、物が擦れる音。
淡々としているようで、展開だけは次へ次へと進んでいく。
そのアンバランスさにドギマギしてしまう。
独特な時間の流れがそこにはあった。
殺人鬼役のハピエル・バルデムは、ホントに怖かった。
爬虫類のようなひたひたやってくる怖さというか。
蜈蚣のようないるはずのないものがそこにいる怖さというか。
それなりに立端があって、
あんなエアポンプを持ち歩いていて、
しかもあのおかっぱの髪型で、、、
目立つはずなのに、いつの間にかそこにいるのだ。
その度に心臓を掴まれたかと思う。
そしてその怖さはいつまでも永遠に続く、、、
終わらないのである。
一体、この映画で何を言いたかったのか。
単なるミステリーじゃないだろう。
ってか、ミステリーとしては成立してないし。
『No Country for Old Men』の本意は汲み取れきれない。
アメリカという国を象徴しているだろう、
この怖さや不安は決してなくなることがないのだろう、
と、そんなところしか察することができない。
このテキサスの渇いた埃っぽい映像が、
余計に不安にさせているのかもしれないが、
それでもとても美しいと感じた。
ちょっとした矛盾であり、皮肉なのだが。
謎は謎のままとして、
映画としての見応えは十分あると思う。
さすがコーエン兄弟、といえる作品だと思う。
(2008.3.28)
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