1964年
イタリア・フランス
監督・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本:トニーノ・グエッラ
出演:モニカ・ヴィッティ/リチャード・ハリス/カルロ・キオネッティ/ゼニア・ヴァルデリ/リタ・ルノワール
14Jul.'08 シネマヴェーラ渋谷にて
★★★★★
シネマヴェーラで「VIVA Italia!」という特集をやっていて、
しょっぱなからこの映画の
この映像に釘付けになってしまって、
あまりにかっこよかったのでもう一度観にいっちゃった。
今回はこの映画に出会えたことが一番の収穫。
最初のシーンで無機質な工場や鉄塔を背景に、
モニカ・ビッティのコートの緑色と、
子どものコートの濃い黄色が妙に鮮やかで、
まずそこに目を奪われる。
すると無機質だとおもっていた工場や鉄塔の形が
おもしろい背景になっていることに気づく。
何気にみていたものが、
計算し尽くされた構図にみえてくる。
そしてその工場が何を意味するのかを
無言のままみせつけられる。
そんな調子でここかしこで
意味ありげな映像が映し出される。
特に色は印象的。
服の色、インテリアの色、鉄筋の色、船の色、、、
ストーリーは特に何かあるわけではない。
交通事故で精神を病んでいる
ジュリアーノ(モニカ・ビッティ)がいて、
夫がいて子どもがいて、夫の仕事仲間がいて、、、
ジュリアーノは彼らと騒いでも満たされず、
不倫をしても満たされず、、、不安定なのは何も解決しない。
ただ彼女の不安定さが、工場の不安、
つまり労働者の不安を露呈させ、
そして社会のいいようのない不安へと伝染させる。
観ているワタシも、
ジュリアーノの怯えながらもじっとみつめる目に
見透かされたような気になる。。。
いつの間にかその不安が他人事でないことに
気づかされてしまう。
モニカ・ビッティは美しすぎる。
この映像に嵌りすぎてる。
笑顔が引きつっていて痛々しいのに、
でもだからこそ、ずっとずっと見ていたくなる。
この映画、ワタシが今までに観た中で五本の指に入ると思う。
(2008.7.27)
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