2010-06-23

インテリア

1978年 
アメリカ
監督:ウディ・アレン
出演:クリスティン・グリフィス/メアリー・ベス・ハート/リチャード・ジョーダン/ダイアン・キートン/E・G・マーシャル/ジェラルディン・ペイジ/モーリン・スティプルトン

29Aug.'09 DVD
★★★★★

今まで観たウディ作品とは違っていた。
家族のあり方をすごくシリアスに、ストレートに描いている。
しかも普遍的でありながら、深く緻密である。見事だと思う。

インテリアデザイナーの母親イブ。
家の中は洗練されたインテリアで完璧。
花瓶ひとつでも、不調和は許さない。
そのイブが築いてきた「家族」も洗練され、完璧を装っていた。
その家族の会話といえば、小難しい政治や芸術論。
表面的にはインテリ然として上品に見える。
しかし、その完璧はイブの価値観の中でしかなく、
この家族にはあまりに脆く、崩れるのも難くはなかった。

3人の娘たちのクリエイティブな職業と才能。
それゆえの姉妹の間の嫉妬や葛藤。
長女レナータはとりあえず才能がある風ではあるが、
それも実は編集者に気に入られているだけだった。

そんな中、突然娘たちの父アーサーが別居をしたいと言い、
イブはその現実を受け入れられず、
自分を立することができなくなる。

アーサーの再婚相手のパール。
最初は無菌状態の家族に
異物が入り込んだといった具合だった。
しかし、パールの生命力は際立って見えて、
気がつけば、洗練されたインテリアは無機質に色褪せていた。
パールは普通のおばさんで、人間臭くて生々しい。
この家族が見せないように隠していた感情を、
躊躇なくあらわにしている。
教養は感じられないけど、愛情豊か。
娘たちは見下しながらも、彼女から目が離せず、
今は受け入れられずにいても、
やがて彼女の存在が何なのかに気づいていくだろう。

色を抑えた、海辺の映像が印象的だった。
(2009.8.29)

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